建築YA「髭」のCOLUMN

福岡を中心に住まいづくりをする建築YAのコラム
「熱」に架ける橋...。3
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     繊維系の断熱材の場合、ギューギューと詰め込めばよいと言うわけではない事は、いつもこのコラムに書き続けている事ですが、いわゆる断熱材は、その素材に絡まっている一定量の「動かない空気」の効果が性能ですから、その空気の居場所をつぶしたような使い方は、結局その部分が熱橋になってしまうと言うことなんです。折れ込んで入っていて大きな隙間があるのもこれまた論外です。私は良く例えますが、長崎で有名な上等なカステラって、箱にびっしりフワッとした状態で入っていますよね。あれがまさに理想なんです。隙間なく潰れなく、整然と入っている事が熱橋のない断熱なんです。ボード系の断熱材の場合は、いかにきちんとサイズに切られているかが鍵になりますし、隙間は発泡剤などできちんと埋めて修復する事が肝要です。ブローイングなどに関しては、自沈のない密度で吹かれているか、密度の甘い部分が生じていないかと言う部分が大切かもしれません。

     最近は、様々なシミュレーションで住まいの熱性能が数値化できるようになってきました。その進歩は目覚ましいものがありますが、その数字も、きちんと施工が出来ての賜物なのです。数値化して安心してしまえば、まさにヴァーチャルな世界の幻想で終わってしまいます。(つづく)

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    | 住まいづくりのヒント | 07:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
    「熱」に架ける橋...。2
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       外部との温度差をキープして、快適温度を保つために断熱材を使って「断熱」をするのですが、そこに熱の伝わりやすい橋が架かってしまうのだから穏やかではありません。そこから熱が漏れてしまえば、エネルギーロスが生じ真ます、実はそれだけではなく、温度差が変な場所にうまれれば、躯体内結露の原因にもなりかねません。この熱橋を如何になくしていくかという事こそ、本当の意味での質の向上なのです。例えば、繊維系の断熱材であれば、圧力をかけすぎて潰れるように入れたり、押し込んで折り曲げたりするとそこの空気の層が潰れてしまって、最終的にそこが熱橋になります。発泡ボード系の断熱材であれば、木材の軸組の間にしっかりとぴったり入っていればよいのですが、これも雑に切られて隙間が空いたりすればこれも熱橋になりますし、現場発泡などでは、スキン層をカットしたり、ムラのある厚みの施工だったりするとそこが熱橋になりかねないのです。非常に地味な分野ですが、本当はエコハウスの技術の基本中の基本だと言って良いかと思います。(つづく)

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      | 住まいづくりのヒント | 09:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
      「熱」に架ける橋...。1
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         サイモン&ガーファンクルの名曲に、「明日にかける橋」という何とも美しいメロディーの曲がありますが、今回はもう少し下世話なお話です。

         例えば建物の内外はしかるべき断熱材で包み熱を伝えにくくする「断熱」を施しますが、この断熱材を搔い潜って、熱を伝えようとする場所が出来ます。例えば断熱材が所定の厚み入らない弱点になっている部分など、それを「熱橋(ねっきょう)」と言います。英語では「heat bridge」ですからまさに「熱の橋」ですね。「断熱」とは、内外の温度の違いをキープするために、それを遮断する事なのですが、その内外にあたかも橋を架けるがごとく熱の伝わる橋を架けてしまう、我々からすれば、余り好ましくない言葉ですが、少ないエネルギーで私たちの暮らしに快適な環境を作ろうとすれば、一度キープした環境を外部の可変的な環境から一度切り取って、いじる事が不可欠なのですが、そこに橋が架かってしまう。つまり断熱の「弱点」の部分、最近はサーモカメラが私たち一般にもお手頃に入手できるようになって、にわかにこの分野が可視化されて現実味を帯びてきています。今回はこの熱橋について少しお話ししてみたいと思います。(つづく)

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        | 住まいづくりのヒント | 06:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
        気密と断熱の浅からぬ関係 5
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           「断熱」には必ず「気密」がついてくる。「気密」だけはあっても「断熱」だけはあり得ない。そう言いきってしまいたいほど、この二つの住まいの要素は密接に絡み合っています。計画的な換気もまた、気密がきちんと取れている状態だから可能になる技術です。ショートサーキットと言う言葉がありますが、壁の内外で頻繁に空気が入れ替わる状態であれば、新鮮空気を何処から取り入れ、どのルートを通って排気するかがまさに風任せで自由になりません。出口と入口を定められる事が住まいの内部空間の換気を容易にするのです。ストローでドリンクを飲む時に、ストローに穴があいていたら、どうなるかを想像してみてください。「肺気胸」という病気がありますが、肺に穴があけば、私たちは呼吸がままならなくなります。つまり、気密が取れていなければ、出入口を定める事が出来ずに計画的な空気の入れ替えは困難になっていくのです。良く「この家はスカスカだから換気は取れている」と言い張る方がいらっしやいますが(笑)、二酸化炭素濃度を測定すればすぐ分かる事。結果的にスカスカであっても家の中心部は空気が淀んで変わりません。新鮮な空気に満たされる事なく熱だけが奪われているのが実態なのです。

           まとめます。住宅の「断熱」には「気密」が必ずついてくる。その理由は次の三つ。

          1.断熱性能をしっかり担保するため、外皮の内外で空気の移動を起こさず、想定の断熱性能を実現するため。

          2.結露リスクを最小限にとどめるため。

          3.計画換気を実現するため。

           この三点が重要です。

           気密検査でC値は気になりますが、私がもっと気にするのは、C値よりもむしろn値と言われる特性値。まんべんなく小さな隙間がある分にはまだ大きな被害は出ませんが、何処か集中的に穴があいていれば必ずそこに結露なと施の不具合が産まれるからです。数値ばかりが先走りしても高性能の本来の性能は発揮しません。やはり、施工現場での実態との整合のために、現場で検証していく事が大切だと思います。(おわり)

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          | 住まいづくりのヒント | 06:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
          気密と断熱の浅からぬ関係 4
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             「高気密」と言う言葉が、四季を感じ自然と親しみながら暮らす日本人の感性には、違和感があるのかもしれません。いかにも人工的な密封空間に息苦しく暮らすと言うイメージは、この字面からの妄想ですが、この誤解を解かなければなかなか理解を得られないのも事実なのです。要は「普通」の基準ラインを変えなければならない。「高断熱」というからハードルが上がるのではないかと私などはずっと言い続けてきましたが、実はこれまでの日本の住まいが、性能的にNO気密NO断熱だっただけの事です。当り前の断熱を考えれば、高断熱どころか、超高断熱にならざるを得ませんし、それを普通ラインにしなければなりません。これまでが、漏気だらけの住まいだったから、漏気のないバリアをしなければならないのです。室内の温度をキープしてくれているのは満たしている空気です。その空気が、コントロール不能に室内外を出入りすれば、性能は論外です。「断熱材をこれだけ使いました!」というだけでは性能担保にならない事は、もうお分かり頂けたのではないでしょうか。しかし今、盛んに比較されるUa値にしても、それがすべて出来ている想定の数字なのです。気密も取れた高性能でない限りは、想定とは見劣りする性能しか期待できません。冬に、力任せに室温を上げれば上げるほどに、屋根面から暖気が抜けていき、足元から外部の冷気が加速して入ってくる。これが実態です。一度これをきちんと止める事が重要なのです。(つづく)

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            | 住まいづくりのヒント | 07:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
            気密と断熱の浅からぬ関係 3
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               日本では、減圧方式が一般的で、ファンで室内の空気を吐き出して建物の中の気圧を下げ、その事によってどれくらいの空気が外から入ってきているかを測定します。最近は取り上げられる事も増えてきたC値と言うのはこれを示す値です。外皮の単位面積あたりどれくらいの面積の穴があいているかを示す数値で小さいほど隙間がないと言う事で性能が期待できます。ドイツのパッシブハウスなどではこれだけでなく、50Paに加減圧両方の測定をして漏気をチェックするのですから、姿勢の差は歴然としてきます。カタログスペックとしていくらよい数値が並んでいても、これだけは施工レベルで個別に測定する必要があると言う事なのです。何となく「気密」に対して違和感を持たれているプロもまだおられる、その上で個体の測定検査もなかなか普及しないと言う事では、住まいの性能をどんなにシミュレーションしても現実がそうなっているかどうかが担保できません。

               昔は「高断熱高気密」というと先輩から叱られました。「気密」の方が先だから、「高気密高断熱」なんだと。今は両方同じ意味で使われますが、当時の脈絡とは全く別の導入部が沢山出てきている今、今更ながらこの言葉の意味の重要性を感じるのです。(つづく)

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              | 住まいづくりのヒント | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
              気密と断熱の浅からぬ関係 2
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                 そもそもこの国の断熱基準では、気密性能と言うものがおざなりになる傾向が色々な場面で見られます。一戸一戸、個別の気密性能測定が義務化などになれば大手ビルダーなどが大変だからか、基準が明確に示される事もとても少ない気がします。エコハウスを自称していても、全棟検査が出来ていなければ、どんな性能なのか担保できないということなのです。ごく単純なお話をしますが、壁の中の断熱材は、グラスウールだったり、羊毛だったり繊維系のものが考えられますが、繊維そのものが熱を伝えにくい性能を持っていない事はご存知でしょうか。実はその繊維に絡まって動かない乾燥した「空気」その「空気」が熱を伝えにくいために断熱性能があるのです。気密が取れていないとか、常套句となっている「壁の中が呼吸する」などと言う状態では、この断熱性能がしかるべき値で担保できないのです。最近は、気泡が固定してあるボード類で断熱する事も多いですが、この手の材料で気密が取れていないとなるともっと始末が悪い。つまりそれ以外の致命的な隙間が何処かにあると言う事になるからです。極端な欠損があれば、そこに温度差が生まれ、結露の原因にもなりかねません。そう言う理由から、気密測定は確実に実施して、その性能を担保しなければ想定した性能が出ているかどうかが、よくわからない訳です。(つづく)

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                | 住まいづくりのヒント | 07:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
                気密と断熱の浅からぬ関係 1
                0

                   「断熱」はいいんだけど、「気密」がねぇ。そんな言葉を耳にする事がたまにあります。昔はこれが絶対多数だった。気密なんてすると、壁が呼吸できなくなるとか、挙げ句の果てには「気密性が上がると有害な室内に化学物質が溜まる」などと言う濡れ衣まで囁かれる始末で、「気密」することの重要性を説いて歩いているとひどい言われ方をしたものです。最近はそれほどの極端な言い方はされなくなりましたが、こういう印象を潜在的にお持ちの方は未だ少なくないのではないかなと思います。何とか理屈を捏ねて、「断熱」は全肯定けど、「気密」に関して少しルーズに考えたい。あるいはその結論にどうにかなりたい。そんなところでしょうか。結論から言うと、「気密」だけはまだあり得ますが、「気密」しない「断熱」はあり得ません。断熱には必ず気密がついてきます。この事が分からなければ、色々な部分でトラブルを起こし始める。「断熱はしたが腐る」という諸刃の刃となって問題ばかりを起こしかねないのです。

                   高性能住宅も、第二第三の世代の担い手達の時代に入ってきたのかもしれません。エネルギー消費の計算は巧みでも、気密施工についてはそこそこ数字が出ればよいみたいなお話も聞こえてきたりもします。これは非常に危なっかしいお話なのです。(つづく)

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                  | 住まいづくりのヒント | 08:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
                  エアコン嫌いの真犯人について 5
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                     何故に断熱するか。それは外界の温度環境の影響を、室内が受けにくくするためです。つまり、室内の空気温度とともに、室内の表面の温度を守るためです。つまり、断熱は、冷房にも暖房にも必要な「外界との温度差をなるべくキープさせる」ための知恵なのです。外皮といわれる外側の部分に断熱材を入れるのはそのためです。「温度差」という部分で考えれば、外気が0℃の時の22℃の室温をキープする冬の能力も、外気38℃の外気の時の室温26℃をキープする夏の能力も一緒なのです。「ここは暖かいからこれくらいで」 この言葉がナンセンスなのはもうお分かりですよね。生死をかけたような「温度との戦い」を考えれば、寒冷地ほど過酷である事はよくわかります。ただ、今回見たような「快適」という物差しでは、寒暖に関係なく温度差をキープする能力として、温暖地でも断熱性能は同じように必要だと言う事を理解していただければと思います。

                     この辺りを学ぶと、私たちが望むのは、「冬暖かくて、夏涼しい住まい」ではなくて、「冬寒くなくて、夏暑くない住まい」であることを実感します。日本のエアコンの技術は、世界に冠たるトップレベルだそうです。であれば、それを最大限に使い切り、魅力を引き出せるような住まいづくりをしたいものです。(おわり)

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                    | 住まいづくりのヒント | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
                    エアコン嫌いの真犯人について 4
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                       さて、それでは「糸島の終の住処」では極端に暖かい温度で冬過ごされて、夏は極端に涼しい温度で暮らされているかと言えば、そうではありません。ここが大切なのです。表面温度が室温についてくると、冬は想像以上に低い温度でも快適に暮らせますし、夏はその逆でかなり高い温度でも快適なのです。肝心なのはほう射(輻射)の感じ方が邪魔しない断熱性能である事なのです。室内の実際の空気の温度も大切ですが、それと同じくらいその部屋の床・壁・天井の表面の温度も大切重要なのです。人間の身体の感じ方から逆算すると、ここを蔑ろにしていくら設定温度を上げ下げしても快適にはならないと言う事なのです。ただ日本の場合、この部分の認識ががまだまだ抜け落ちてしまっている住まいづくりは少なくありません。だから断熱性能を場当たりに出来ますし、気密性能を各現場ごとに測定しないような業者が未だ残っているのです。すべてはバランスですから、この辺りを整えなければ、本来の快適にはなりません。その上エネルギーロスも減らないのです。それで「エコハウス」という言葉ばかりが先行しても、住まい手には実感が伴わないものが出て行くのです。エアコンで本来快適な温湿度はつくりえるのですが、その快適性能を発揮できる住まいのレベルになっていないと言うのが実態なのです。(つづく)

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                      | 住まいづくりのヒント | 07:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
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