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梅雨のこの時期に快適にくらしたい 3

 今でも住まい作りの中で、「風通しよく」という言い方を無意識に使います。しかし、自然に流れる風をキャッチして、室内に通すことがかいてきだという時期は年間を通してさほど長い期間ではないということはあまり語られていません。四季を通じて春と秋口のこういう時期は、過酷な気象によって少しずつ短くなってきているとは否めないのです。野中の一軒家ならいざ知らず、軒を重ねる様に建て込む住宅事情では、風通しの良い設え、勿論必要なことなのですがそれが最優先される住まい作りは少し改める必要があります。冒頭でも申しました様に、温度も湿度もある程度制御して作れる利器を手にした私たちは、本当は「閉じたい時に本当に閉じて」「解放したいときは解放できる」住まいを作れば良いのだと思います。風通しよくという無意識の感覚から、実は閉じてみてもきちんと閉じることができずに、制御不能な住まいになってしまっていることもしばしばです。それは、断熱・気密性能の数値データが示してくれるというわけです。紀行風土に順応して、極力エネルギーを使わず快適性を求めていくことは本来の目的ではありますが、言葉のイメージだけで中途半端になってしまうトラップには陥らない様にし泣ければならないということはいえるのです。何をおいても、しっかりと計算根拠にもとづいた断熱性能と、現場の測定による気密性能が担保されていることはひっすなのです。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:20 | comments(0) | - |
梅雨のこの時期に快適にくらしたい 2

 室内の空気の温度をコントロールするために、「断熱」をして屋外の空気との温度差をエネルギーを使わないで少しでもキープするための設えをするのですが、同じ温度の空気でもどれくらいの水蒸気を含んでいるかによって、暑さ寒さの感じ方が随分変わるのは体感的にお分かりだとします。「なんだか今夜は蒸し蒸しするね」というような言葉が行き交うように、湿気を多く含んだ空気は重たい感じで私たちの皮膚にまとわりついて、逆に体から代謝で外に放出したい発汗を邪魔して不快なのです。暑ついと感じる領域の温度では、湿度が高いほど体感温度も上がり、より暑く感じてしまいます。私たちの暮らしのなかで、この湿気をとることもごく近年までできなかったのですが、最近は家電エアコンの普及などもあって、「除湿」ということが割と簡易にできるようになってきました。別の方法で体感温度を下げるために、空気をかき混ぜて少し動かし、風を感じることでそれまで凌いでいたわけですから、住まいは夏に全開に風を呼び込む工夫をして作られていたものから、近年は過酷な季節は閉じて湿度コントロールをする設えへと変化してきているのです。ただ、住まいの構造がそうなっているかといえば、実はあまり変わっていないことが多いので、そこがミスマッチと言わざるを得ません。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:23 | comments(0) | - |
梅雨のこの時期に快適にくらしたい 1

 早いもので、暦は6月に入りました。南九州、四国が梅雨に入り間も無く北部九州も梅雨入りとなるのだと思います。これからの季節のマスクの常用は、冬の時期よりちょっと苦痛な感じがしてきますね。何だか息苦しい。歩いたり、お話ししていたりするとストレスを感じます。年明けから始まったコロナ禍の影響で、なんだか季節感も吹っ飛んだ感じでしたが、これからはこの湿気や雨とも同時に対峙しなければならないと思うとちょっと憂鬱ですね。

 湿った空気が皮膚にまとわりついてくるようなこの季節に、快適に過ごす方法はないものかと皆さん腐心するわけですが、そもそも身の回りの空気全体が多くの湿気を含んでしまっているわけで、圧倒的なこの湿気の季節ですから、窓を開けて少々風を取り入れても、その感覚は改善しません。ここはすこし外部と隔絶した空間で湿気をコントロールしながら暮らすのが得策なのてすが、そのためにはいわゆる高性能住宅と言われる設えが必要です。今回はそんなお話から。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:39 | comments(0) | - |
これから先の暮らしの設えとして 5

 日本人は、得手して群れて安心する国民性というものを持っているのかもしれません。古代から農耕社会を形成して、皆で協力し合いながら大きな収穫を得て、その収穫物を分け与えながら暮らしてきた結果なのかもしれません。大家族主義が時代とともに核家族に変遷してきている今でも、家族の少ない単位のなかでも、一緒にいたら仲良く集わなければならないという感覚は根強いかもしれません。「個人」と言うものを深く哲学してきた欧米とは違って、自己主張よりも協調を重んじるあまり、個人がすこしばかり窮屈で、居心地が悪いという状態に陥ってしまう傾向が、昨今のコロナ禍によって炙り出されていると言ってもよいのかもしれません。家族間の人間関係がギクシャクしたり、ふだんと違う感覚に襲われている方は、そんなことを疑ってみる必要があると思います。

 子供さんが多くて大家族だったお客様には、以前、私は家の中に誰にも干渉されない小さな読書(独書)コーナーをご提案したことがありました。書架に囲まれた小さな一人用のデスクですが、家族の誰かがそこを使うときは、他の家族は干渉しないというルールです。家族という小単位のなかでも、パブリック (公)の場とプライベート(私)の切り替えをご家族に即した設えをしたのですが、それはうまく活用されました。家族みんなで和気藹々という場面は我々の理想とするシーンですが、時としてそうでない場面も想定する必要はあると思います。猫は呼んでも返事すらしない気まぐれな対応をする時がありますよね。愛猫家の方達はそれがいいんだとよく言われます。互いがそういう時もあるというチャンネルをもち、許容することがアフターコロナには必要な気がしてなりません。日本人は、もっともっと「一個人」というものを大切に磨いていかなければならない。それは孤独と向き合うことでもありますから、少々辛いのですが、その上で集える家族の存在をあらためて考えると、ファミリーがもっと輝いてくるのだと思うのです。

 様々な価値観が改めて見直しを迫られている今、成熟した社会を目指してそういう設えを住まいにも埋め込んでいきたいと思います。(終わり)

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| 住まいづくりのヒント | 07:44 | comments(0) | - |
これから先の暮らしの設えとして 4

 ご家族がそれぞれの立場で、気持ちよく集える設えを、「住まい」が担えるのではないだろうかといつも考えています。そう考えれば、いつも日常に忙殺されてなかなか家族が一緒に居れない時の設えと、それが急変した今ではフォーメーションが少し違って当然かも知れません。今は、家族感が干渉し合わない「余白」が少し必要なのかも知れません。長時間同じ場所にいる家族同士のプライバシーというものも、より繊細に必要になってくると思うのです。例えば、部屋を単純に分けるとか、鍵をかけるというようなシビアなものでなくても、時には視線が合わなくても良い場所とか、音は通じているのだけれど見えない仕掛けとか、様々な方法論で、お互いの間合いを図ってくれるような仕掛けはあるかも知れません。私は「住まい」に、一つ屋根の下で仲良く暮らすためには、互いの距離を繊細に制御する部分と、全て一つになれる鈍化する部分とがあるように思います。一方向ではなくそのどちらのベクトルも、時には必要なのではないでしょうか。

 今回のコロナ禍は、奇しくも「集う」と言う好んで向かおうとする矢印とは真逆の矢印も、時として必要であることを教えてくれているような気がします。声をかけるとしっぽを振って最大限の喜びを表現しながら小踊りして寄ってくる犬は何とも愛らしいものですが、そのような矢印だけではなくて、時として声をかけても振り返らない、またそういう態度も寛容に許す、すこし猫のような仕草も認める矢印も必要だと言うことではないでしょうか。例えが単純すぎるかも知れませんが、和気あいあいというとどうしても犬的な群れる感覚が想像で決めのですが、時として猫のような暮らしも模索してみる必要があるのかもしれません。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:29 | comments(0) | - |
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