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夏越しの茅の輪くぐり・岩戸びらき神事

 今年の夏はどうなってしまうのだろうと思うくらい暑いですね、「暑気払い」 という言葉がありますが、どれだけ払っても追いつかないくらい今年は暑いです。昔の人も暑さには警戒を怠らなかったようで、この季節になると6月末から私が毎月一日に参拝している博多駅に程近い住吉神社にも、夏越しの茅の輪くぐりが設えてありました。一礼して左足から左回り、また一礼して今度は右足から右回り、最後に一礼してもう一度左足から左回りすると疫病などの難から逃れられるというものです。いつものように一日にお参りしましたが、所作でお参りするとこれで安心となるから不思議ですね。この日もたくさんの方が作法に従いお参りしていました。

 そして2日未明には、もう何年も伺っている糸島櫻井神社の岩戸びらき神事、朝4時という夜明け前のまだ真っ暗な時間帯に執り行われる神事で、その神秘に魅了されてもう何年も参加しています。櫻井神社の本殿の奥にはこの神社の起源と言われる奥の宮があり、石積みの壁の奥に石窟になっているお社があり、一年に一度その扉が開き内部の祭壇まで進み参拝ができる日なのです。コロナ以降の今は石窟内部には入れませんが、以前は奥まで進み祭壇前で参拝ができました。元は古墳ではなかったろうかという素人考えの見立てですが、参拝客が固唾を飲んでいる中、祝詞奏上からいきなり「消灯」という掛け声と共に一瞬、灯かりが全て消え、奥の宮の重い扉が開くという、神話になぞらえたであろう演出が、なんとも神々しく神聖な気持ちに包まれます。

 特段、信心深い訳ではないと思いますが、やはり気持ちの切り替え、リセットは大切で暦に従いこういう行事を取り込んでいく暮らしは豊かに思えるのです。かくして、私の下半期が始まりす。

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| 歴史・文化・旅 | 17:48 | comments(0) | - |
【追悼】梅原猛氏の訃報を想う。

 本日、梅原猛さんの訃報が目に飛び込んで来た。享年93歳。お歳を想えば致し方ないのかもしれないが、つたないこの私の人生に大きな影響を与えてくださった哲学者の訃報に、何だか残念で仕方がない。学生時代、母校の当時の学科長が京大出だったこともあり、事あるごとに同じ京大の哲学者の氏の著作を紹介してくれた。なかでも「隠された十字架 - 法隆寺論 - 」は、緒論ある法隆寺の建立年代を、歴史的事実と古文書、建築様式、などをふまえながら、当時の人々の活き活きとした感情をも理解しようと言う視点で、推理小説のように推論を進めていく面白さは、多感な私にはのめり込むのに充分な魅力を放っていた一冊と言って良い。

 その後、私は伝統建築の世界に興味を持ち、和辻哲郎宅に住み継ぎ哲学の道を散策する氏の居る京都を最初の仕事の場とするのである。吐露するが、哲学の道をあらぬ期待で歩いたことが2度ほどである。今から想えば、アイドルの追っかけまがいである(笑)。

 これにはもうひとつ前話があって、私は当時急成長の準大手ゼネコンを志望して試験を受けた。その学科長にも相談をしていた。彼は「この学校からの入社歴はないが自分の同窓がいるのでよく頼んでおく。行ってこい」と送り出してくださったのだ。自信満々に受けたが結果は不採用だった。その年応募した高専卒の採用はなかったとあとで伺った。今から想えば人生最初の大きな挫折だが、そこから私の人生は転がって今に至る。

 反骨精神から大手では出来ない仕事を覚えると社寺の会社に入り、京都時代、沢山の他では絶対に得られない経験をさせて頂いた。休みの度に、京都を起点に洛内のみならず奈良、斑鳩にも足を伸ばし色々なものを見て回った。氏の影響で、アルカイックスマイルをたたえる百済観音は、今でも私の永遠のマドンナである。彼のアイヌ文化に対する著作にも影響を受けて、奥日高二風谷まで旅したこともある。

 彼は歴史学、考古学、文化人類学の枠を越えて、様々なフィールドで緒論を展開されてきた。時には専門学者から批判的な意見も出たが、私にその是非を判断する見地は持ち得ない。ただ、私はその人間臭い視点が大好きなのである。苔むした歴史を観る時に、あるいは形骸化する前の宗教を探る時に、古文書の字面の整然とした羅列には人の息使いは感じ取れない。しかし、事実はもっとどろどろと生身の人間の感情や行動が織り込まれた結果の歴史ではないか。彼の一貫した視点はそういう体温を感じる視点ではないかと想う。政争で失脚した人々が怨恨をこの世に残し後の世に祟り神として神格化されていくという視点はまさにそう言う血の温度を推考した結論なのではないかと想う。「日本人」という自分も含むこの民族の正体は、一体なんなのだろうかを問い続けられた。環境問題にも造詣が深く、反原発で、憲法9条の会を牽引された。

 何だか、刷新すればすべてが正しい道だと言わんばかりに、暴走する社会の歪みが著しい昨今の社会状況からすれば、残された私たちはよほどの覚悟で日々を送らなければならないのではないかと想ったりする。暖かい、人間の温度を忘れてはならない。訃報に深い悲しみとともに、50余年の私の人生を随分暖かく豊かなものにしてくださった彼に感謝し、そんなことを想う連休最後の日である。読み返してみるか。合掌。

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| 歴史・文化・旅 | 16:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
どんたくの目出たい!!

 昨日は、博多どんたくで、私も例年通り市中に繰り出しました。松囃子を先頭に大通りを練り歩く三福神の行列の中から、お待ち合わせをしていた恵比須流れのご一行を待って、縁起物の鯛を賜る為です。弊社が法人化以来、ご縁があって毎年この機会に恵まれて、この季節にはこれがないと調子が出ない(笑)幼なじみのご主人様が、「一年は早いものでー」と寄ってきていただいて、男衆を従えて、「恵比須流れでございます、株式会社SiZE様の益々の繁栄を願いまして!いやさかー!!」とやってくれるのです。大変な人出の中でのこのセレモニーが、何とも気恥ずかしさもありますが、縁起が良くてたまりません。これでまた一年、珍しい夫婦恵比須といえ形をとられた恵比須流れのご祭神に見守られて、よりよい仕事をしていきたいと思います。

 人の一生は短いですが、こうやって色々な人のご縁に目恵まれて、生業を磨きながら世の中に関わっていられる幸福を感じます。どんたくには「雨」がつきものといわれ、過去三年はやはり雨でした。昨年は雷鳴轟き、パレードが中止になったくらいです。今年は風こそ強かったのですが、何よりも晴天に恵まれたことが暗い世相の中でも希望となりました。心新たに頑張ります。

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| 歴史・文化・旅 | 09:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
博多どんたくと憲法記念日

 福岡は、本日より「博多どんたく港祭り」です。200万人が集うと言う全国でも最大級のこのお祭りの起源は、黒田のお殿様の時代にまで遡ります。当時の福岡中心は那珂川を挟んで城下町の福岡(西部)と太閤の町割り以来の商人町の博多(東部)に別れていて、一年に一度無礼講を許されて、商人町の人々が仮装をし、しゃもじを叩いて松囃子を鳴らし、殿様に謁見に出向いたのが始まりだとか。お殿様の粋さと福岡の市民パワーの根源のようなお祭りです。オランダ語の休日「ゾンターク」から変わったと言う「どんたく」の名前も、松囃子も、博多仁和加(にわか)も、世相を俯瞰しながら力強く生きる市民力の象徴のようで私は好きです。

 ゴールデンウィークと言えば、近頃は十把一絡げに大連休というイメージが強いですが、本日は憲法記念日。敗戦から、その教訓として産まれた平和憲法が制定されて71年の時が経ちます。占領時に押し付けられた憲法だとか難癖付けて改憲を声高にいう輩が目立ちますが(幣原内閣の史実を紐解けばそうは言えない)、71年一度も他国と戦争もせず、平和を堅持してきた事実は誰にもねじ曲げられません。果たしてそんなに簡単に変えて良いのでしょうか。戦争体験者が段々減り、戦争体験を直接聞いた私たち世代もすでによい年です。したり顔で偉そうにもの言っている政治家達も殆どは戦後の人、戦争の悲惨さは実感としてありません。少なくとも記録を隠し改ざんし歴史を変えていく、権力をはき違えてお友達優遇のねじ曲げた政治を続ける現政権に、触れさせるような軽々しいものではないのです。権力の集中と戦争と言う武力行使の正当化を望む輩が現在の流れを作ろうとしています。そういう人々も確実に存在することを理解して、この敗戦による悲惨な経験に基づく叡智としての憲法の意味を考える必要があります。

 明治期に大流行したオッペケペー節は、当時の政治を辛辣に皮肉った流行歌で市民の代弁として一世を風靡しました。そのオッペケペー節を世に広めたのが、博多出身の川上音二郎であったことも、どんたくと無関係ではないような気がしてなりません。先日は、私も一市民として、このお祭りを愉しみたいと思います。

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| 歴史・文化・旅 | 09:50 | comments(0) | trackbacks(0) |
本日開催日田井上酒造春搾り

 本日、好天に恵まれ、日田井上酒造では、百合仕込みの晴れの舞台である蔵開き、春搾りが開催されています。昨年の北部九州豪雨災害の被害は甚大でしたが、奇跡的に復興を遂げられ、今日にいたります。20年前に杜氏の百合さん宅を設計させていただいたご縁で、昨年は田植えや稲刈りにも参加させていただいた酒米、若水で仕込んだ特別純米が私たちにも愛おしくて仕方ありません。ものづくりにいつも真摯に望まれている百合さんの姿勢は私たちにも手本となります。また昨年もそうでしたが、築20年の住まいをみていただこうと、私たちに開放してくださいます。20年経っても風格こそ増しても、決して変な劣化はしない住まいづくりの実証でもあります。築後のお住まいの中を見れる機会はそうそうふりません。もしお時間がおありの方は、15時までですのでお立ち寄りください。私は私も百合邸で珈琲を入れながら、お待ちしています。

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| 歴史・文化・旅 | 09:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
博多どんたく港まつり
 昨日と今日、福岡は「はかたどんたく港まつり」という祇園山笠と並ぶ大きなお祭りで市中がにぎわいます。今年は熊本の震災を悼むかのように、初日の3日は大降りの雨でした。昔から、どんたくと雨はつきものと言われ、この頃から夏の蒸し暑さの気配がしてきます。私の中学の同級生が、博多のごりょんさん(博多部の商家のお嫁さんの呼称)となっていて、彼女のつてでご主人様の所属する「恵比寿流」(流れとは、いわゆる町内区割りのチーム)と弊社はもう随分長いおつきあいがあります。恵比寿流の松囃子の巡行のおりには、駆けつけると幾ばかの流への志に報いるように、路上で口上を述べていただき「株式会社SiZEのご繁栄を祈願して、いおうたぁー」と晴れがましく鯛の縁起物を頂くのが年中行事となっています。今年も雨の中、待っている私のもとへお出いただき、威勢の良い口上とともに縁起物を手渡してくださいました。本当は、この縁起物は一年が終わると神社などでお炊き上げしていただくのですが、創業以来この鯛が一年の節目の大切なものに思えて、私はずっと一つ一つ大切に保存しています。もうずいぶんの数が貯まりましたが、いずれは千成りにしてオブジェにでもしようかと思っています。流の方達はずぶぬれで、今年は本当に切なかった。でも、本当に有り難い年中行事です。博多どんたくはオランダ語の「ドンターク」が語源で日曜日を意味するとか。福岡の中心部はかつて黒田の城下町の福岡部と中洲を挟んで商人街の博多部という二つのエリアがあって、このドンタークの日は、黒田の殿様に無礼講を許され、商人達が仮装をし、松囃子を鳴らしながら川を渡り、城下町に繰り出したというのがこのお祭りの起源だと言います。思えば当時の庶民もお城の殿様も、粋な計らいをしたものです。この日3日は憲法記念日。近年、時の政権は憲法改正に躍起ですが、改正の有無の前に、私は軽薄さがプンプンの今の政権にはこの70年の平和を守ってきた憲法を変えてほしくないと思います。百歩譲って、自主憲法が欲しいと言うのであれば、もっともっと安心できる政治家、国民で十分に時間をかけて考えたらいい。今の改正ありきで反対意見を封じる時の政権は信用に値しません。これまで戦争放棄の国として、世界に信頼を確固としてきた日本ですが、この政権の数年で極めて危なっかしい国に変わりつつあります。「ぼんちかわいやねんねしな〜♪」としゃもじを叩いて踊りながら練り歩く、松囃子に博多にわか、一見そんなのんきなパレードの中にも、殿様と商人、上から下までの牧歌的な自由な交流の起源があります。国民の意見をあまねく聞くのが政治家なら、時の政権は論外です。博多は商人の街として太閤秀吉の時代から自治が認められ大きく発展した自由の地でもあります。こんなお祭りの渦中にあっても、日々の憂さを考えてしまう少し悩ましい昨今です。
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| 歴史・文化・旅 | 08:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドイツ視察番外編【帰国して想うこと】
 25日の午後帰国し、夜には福岡に戻りましたが、帰国して私がまず最初に確認したのは北海道5区の補欠選挙の結果でした。24日の夜に開票されてその結果が出ていたのです。帰国して最初の落胆でした。自民の世襲政治家がまた一人出来た事はそんなものだと思えたとしても、野党連合がここまで善戦したにもかかわらず僅差で破れた事でした。夏の参院選に向けて、あれだけ市民パワーが結集して皆さんが頑張られても、ムードが盛り上がっただけではまだ足りずと言う事が分かりましたし、参院選ではもっともっとリアルな得票をしていかなければなかなか難しいと思いました。
 ひとたび日本を飛び出して、わずかな時間でも異国の空気を吸えば、この国が今、如何に奇異な国かということが垣間みれます。原発しかり、世襲政治しかり、経済のみ優先の政策しかり、よく国民は黙っていると思えて仕方ない。また、外国のメディアと国内のメディアとでは全く視点が違う事も奇異に映ります。言葉はそれほど分かりませんが、流れているニュースがひどく日本の場合はただただ国内向けのものだと言う感じすらします。時折やけくそのようにミサイルをぶっ放す彼の国のことを、日本の人は独裁者の奇異な国と見る事が多いですが、では今、この国の国民の自由度や生活環境は、どれほどまともなのか分かったものじゃないと最近の政治を見ているとついつい思ってしまいます。
 世界レベルの省エネ建築やエネルギー技術を目の当たりにして、大きな夢を描きながら意気揚々と帰国した一報としては、野党の落選はあまりにも切ないものでした。夏の選挙ではどうしても、この感覚をきちんと形にしなければならない。歪められている今の有様を本当におかしいと切に思いました。熊本の震災前後、甚だ奇異な事ですが、川内原発は停止していません。東北の震災では各地の原発が緊急停止しました。今の政治家は、ことにかこつけて、改憲だ、緊急事態法だ、変てこなヘリが必要だと被災者の気持ちも無視した政治利用ばかりです。メディアはそれでも地震以降対応が早くて支持率が上がったと報じている。本当に、本当でしょうか。何が真実か分かりにくくなってしまっている昨今、国民のひとりひとりが、皮膚感覚で感じた思いを正当な手段で発信していく事しかないと思います。確実に、一歩ずつ...。
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| 歴史・文化・旅 | 10:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドイツ視察2016-10【第20回国際カンファレンス・オプショナルツアー2】
 午後から、私たちは最終地ハイデルベルグのバーンスタットに完成しつつある再開発地区を訪れました。かつての米軍の駐留地と鉄道会社が持っていた土地を、一旦行政区が買い上げることで、それに様々な建築条件を付けてデベロッパーに売却すると言う形で、街区全体がパッシブハウスレベルを実現させています。雨水の50パーセント以上を土中に浸透させることや、屋根緑化、また屋根のソーラー発電量など細かく基準があり、街全体が美しく、近隣のバイオマス会社からのエネルギー供給がされているまさに至れり尽くせりの街並です。街区には、ファミリータイプから単身用、また沢山の学生のための住戸も用意されていて居住者のバランスにも配慮がなされています。ロビーでカードゲームに興じる学生達のいる建物のエントランスに少しお邪魔しましたが、温度も空気もそれは理想的。全体の完成までにはまだかかりますが、何よりも先に子どものための幼稚園が作られ起動しているのには驚きました。どこぞの国の場当たり政治とは随分違ったものです。時折雲行きがあやしくなり、小雨がぱらつく中を散策しましたが、ご案内してくださった市の担当の方が、雨宿りに街区のカフェに導いてくれました。旧市街の街並でもそうですが、いたるところで小休止し、お茶や珈琲を一杯愉しめる場所があるのもヨーロッパの街の良いところではないでしょうか。近代的な理想の街区の中にも、そういう設えは脈々と生きているのです。ドイツのこれからの完成形を見たようなバーンスタット。日本も場当たり的な売らんかなの再開発はもういい加減に辞めて、100年、200年の計で街づくりをしなければならないとつくづく思いました。夕刻、この地より、私たちはフランクフルト空港に向かいました。今回の渡航の全行程です。沢山のテーマや宿題を頂いた気がします。これからの仕事に反映するべく、日日を送りたいと思います。
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| 歴史・文化・旅 | 08:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドイツ視察2016-9【第20回国際カンファレンス・オプショナルツアー1】
 カンファレンスの翌日は、4つのコースが用意されたオプショナルツアーに参加しました。ツアー1では、「ファィスト博士と行く!stパッシブハウス」というのもあったのですが、私たちはおすすめのツアー3を選択。このために私たちはカンファレンス前日に、自分たちで1stパッシブハウスを訪れたと言う訳です。ツアー3では街全体がパッシブハウスと言うハイデルベルグの再開発の街を散策するツアーに参加しました。まず、道すがら立ち寄ったのは、リンバッハと言う町の集落にある実に1733年に建築されたと言う歴史的保存建築物の改築実例で、現在内部はモダンなオフィスになっていますが、周辺の街並にマッチするように意匠的には出来るだけ創建当時のままを維持し、性能をパッシブハウスレベルにまで押し上げた仕事は圧巻でした。先年のカンファレンスで、私は「レトロフィット」という言葉に感動しましたが、まさにその実践と言う感じでした。1733年と言えば、日本は暴れん坊将軍徳川吉宗の時代です。そう考えると、日本のスクラップアンドビルドとは真逆の取り組みと言えます。設計者のご説明を伺っていると、そのご苦労話も聞けて、我々だけではなく、やはり同じように、法律やコストの許す中で格闘するように世界各地でパッシブハウスを建てていっていることを改めて知り、もっともっと頑張らねばと思いました。半地下の現在設備室として使われている部屋は、なんとかつてジャガイモの貯蔵蔵だったそうで、工事前まではたい積した土で人間の胸くらいまでの高さが埋ていたそうで、工事はその土を搔き出して今の設備室になった事などが説明されました。徹底した断熱と熱交換換気システムで、ごくわずかなエネルギーで空調が行われている、一旦私たちが享受してしまえば、決して後戻りできない快適レベルの空間は、本当に豊なものに思われました。18世紀の歴史的建築物が、今も現役のオフィス空間として使われていて、しかも日本のあらゆる建物のほとんどよりも高性能にレトロフィットしていると言う事実を目の当たりにすると、やれる事はこれから無限だと本当に元気を頂きました。もちろん、このような難しいプロジェクトをこなされたのはパッシブハウスの建築に豊富な経験を持たれた熟練の建築家さんだそうです。計画当初、歴史的建築をそのように扱う事に対して、地元の抵抗もあったそうです。しかし、出来上がってみるとご好評だそうで、これからこういう案件が増えていくのかもしれません。内部にいると、不思議と落ちつき、いつまでもいたいと思える空間でした。
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| 歴史・文化・旅 | 10:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドイツ視察2016-8【第20回国際カンファレンス5】
 カンファレンス二日目の夕刻、閉会前の最後には、フランツ・アルト氏、ワイヅッカー博士、そしてファイスト博士の3人によるトークセッション。これからのエネルギー問題、パッシブハウスの行方から、時折ナビゲーターが話題を軌道修正して元に戻すほど、果ては国際政治、単語の中にパナマ文書のことまで取り上げられる多岐にわたる熱いお話が繰り広げられました。森代表に内容をお伺いしましたが、最終的にはあらゆる事おいて今後もっと倫理観が問われていくと言うお話だったようです。なんだか日頃私が鱓の歯軋りのように日日を贈り名がも感じ、語っている事と完全に重なっている内容で感動しました。閉会の時には、このカンファレンスの準備に関わるPHIのスタッフの方達やお世話役の皆さんが、続々とファイスト博士に舞台に上げられ、皆さんに感謝するという博士のスピーチによって二日間のカンファレンスが幕を閉じました。
 アジア担当のカウフマンさんの計らいで、今回も日中韓のアジア圏からの参加者が一堂に集められて交流会が設けられました。昨年同様中国勢は圧巻の200名あまり、中国語が飛び交う会場の中で若干引き気味ではありましたが、これから日本も頑張らなければと心に誓う一時でした。全日程のカンファレンスを終えて、最後のダルムシュタッドの夜は、旧市街の広場沿いのにぎわうレストランでの夕食。代表と3人、そしてカンファレンスでお知り合いになったベルギー在中の商社の青年と5人で楽しい夕食会となりました。
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| 歴史・文化・旅 | 15:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
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