建築YA「髭」のCOLUMN

福岡を中心に住まいづくりをする建築YAのコラム
これからの住まいづくりの正義。2
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     少なくとも、これから数だけで言えば必ず余ってくる日本の住宅ですから、これから新築住宅を建てることに正義があるとすれば、既存住宅には到底真似できないような性能や特徴があることが必須ではないかと思います。「いや自分は古屋は嫌だ、新居に住みたいんだからそんなこと関係ない」と言われるかもしれませんが、35年ものローンを組んでも、これまでのような価値が維持できないのですから、実際にはどんなに私的な住まいづくりでも世の流れと無関係とは言えません。社会全体で考えれば、既築の住宅空間で上手くレトロフィットして、使えるものは活用し、新築の住まいに関してはこれまでとは全く違った物差しで住まいづくりをしていかなければならないのだと思います。残念なことに、現時点での住宅ストックは、20年で陳腐化して愛着もなくなる、性能も全く足りていない住宅が殆どという有様です。まさに、スクラップアンドビルドで「どう住み続けるか」がテーマではなく、建てることで「経済を回す」という変なことがずっと続いた結果です。少なくとも、私たちが郷愁を感じる「民家」と呼ばれて大切に住み継がれているものとは、全く別物がこんなにもダブついてしまった。あなたはそれでも、また新たに不良在庫を増やしますか?ヨーロッパをみれば、200年300年と言う年代物の住まい空間は当たり前のように存在します。言わば一度建てれば、何代も住み継がれて、孫子の代は生涯年収をそこにつぎ込まなくても良い社会が構築されているのです。例えば、生涯年収のうちに3000万,4000万という金額がゆとりとしてあったら、あなたの人生はどうでしょうか。日本の今の現象は、自分も子も孫も、そんな金額をつぎ込んだあげくに、不良在庫ばかりが現存する社会なのです。(つづく)

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    | 住まいづくりのヒント | 06:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
    これからの住まいづくりの正義。1
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       この国は、これから少子高齢化の極みを突き進みます。統計の未来予測は、恐ろしい数字ばかりが飛び交いますが、これから来る未来を不安視してばかりもいられません。ただ、これまで通りにいかないことも沢山起こってくると思われます。冷静に判断して生き抜かなければなりません。何だかお上は、オリンピックやって万博やって、カジノ作ってスクラップアンドビルドを続行すれば何とかなるような雰囲気づくりに躍起ですが、1000%何処かで減速が始り、先送りのツケを何処かで清算しなければならないのは自明です。トイレのないマンションと言われる原発を今だ動かそうとしている政治ですから、信用には値しません。

       庶民はしたたかに生きていかなければなりません。これまでの数をこなす住宅業界も、厳しい淘汰がすでに始っていますが、案外蚊帳の外におかれているのは住まい手自身、未だにどうしようもない性能の住まいを安価に建てたり、集合住宅のメリットを生かしきれないマンションがただ新しいだけで売れいてる傾向を見れば、私などは何とか建たないようにしなければと思ったりします。とは言っても私もそれを生業としている人間です。ではどうするか、建てて良いものと建ててはいけないものを明らかにするためにはっきりと示すことではないかと思ったりするのです。

       すでに、一般の消費者の方が、安心して35年もローンを組んで、今までと同じ住まいを買って何ら疑問なく暮らせる時代は随分前に終わっています。業界にもモラルはありますが、一部の心ない人々は、未だにそれを当たり前に売っているのです。まるで、オリンピックやって、万博やって、カジノ作ったらバラ色みたいな世界と同じ感覚です。(つづく)

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      | 住まいづくりのヒント | 07:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
      住まいは夢のかたまりだから... 5
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         性能だけに特化して望むのであれば、徹底した厚みの断熱を施された箱で良い訳ですが、住まいと言うのはそんなに単純な訳ではありません。私はいつの日か改めて性能を語らなくても良い時が来たら良いなと思っています。全てが超高性能になったら、それは普通の家ですから。

         住まいは「夢」のかたまりであるべきだと思います。私たちは日々、幸福に暮らすことを望んで生きています。そのベースキャンプとして自分の私財をかなり投じて生涯一度の大きな事業をするんです。「コンピ二の間に合わせで」良い訳がないのですが、社会のしくみが住まいを建てると言いだすと、「はいはいこちらへ」と郊外の住宅展示場に誘うのですから始末におえません。少なくとも、ヴァーチャルなお為ごかしのコーディネートシーンにあなたのほんとうの日常はありません。まずは「どんな暮らしがしたいか」という無二の答えを探すところから始めたいのです。夢は膨らみます。時には矛盾だらけかもしれません。ただ、それで良いのです。それを整理したり、現実のものにしていくのが私たちプロの職能です。まずは、信頼のおけるプロと、夢を語り合うことから始めてみませんか?そうしたら、コンビニにはない無二の「夢の家」が出来ると思います。(おわり)

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        | 住まいづくりのヒント | 07:48 | comments(0) | trackbacks(0) |
        住まいは夢のかたまりだから... 4
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           そう言う意味で言うならば、私はこれから住まいを建てようとする方達に、臆するな、専門家をこき使えと言いたいのです。住まい手自ら自己矛盾を解決できるのであれば、プロは必要ありません。間取りも仕上げも設備も全部ご自分で決められて、実現すれば良いことです。ただ、それでは「夢」は膨らみません。また、素人ではバランスが整いません。本当は、ああしたい、こうしたいという所を現実のものにするためにプロがあります。そう言う意味では、今は住まいの性能と言う分野では少しいびつな有様です。誤解を恐れずに言うならば、私が常に言い続けている住まいの高性能化などに関しては、本来は私たちの職能の中のお話であって、一流の料理人が客前で料理が冷めるほどにグズグズとウンチクを述べないように、本当の信頼を頂ければ私たちが当然のごとく寡黙に配慮する仕事なのです。今、住まい手が性能の一々を詳しく知り、従来の建て方の住まいではいけないとプロはだしの勉強をされるのは、何とも私たちとしては情けないお話です。そして業界全体がそれに動揺して蜂の巣を突くような状態です。また、住まい手もそう言う勉強に忙しく、もっと根源的な「夢」を忘れがちですらあるのです。

           いきなり性能のお話しになるお客様は、弊社では少ないですが、本当はそう言うことは我々のようなプロに任せて、もっと多面的な「夢」を語り合えるような住まいづくりが出来たらと思っています。(つづく)

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          | 住まいづくりのヒント | 08:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
          住まいは夢のかたまりだから... 3
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             とかく「夢」など持てるような世の中ではないかも知れません。ただ、そんな世の中だからこそ、夢を膨らますことをやらないと日常が毛羽立ってしまって、なおさら夢の持てない世の中になってしまうような気もします。周りを見回し、こんなものかと思っているとそこから先はありません。何せ多勢に無勢、大半は郊外のビルダーが軒を連ねる住宅展示場に行って、あなたの夢は、もしかしたらこんな感じではないですか?と小洒落たコーディネートシーンを見せつけられ、少し核心の部分を骨抜きにしたうんちくにその気になってしまう。これって実はコンビニで出来合いのものを買って空腹をとりあえず満たすのとあまり変わらないのではないかと思うのです。よくコンビニを引き合いに出しますが、正直私も忙しさにかまけてそう言う買い物は良くします。しかし、それは決して「夢」の実現ではないのではないかと思ったりするのです。私はよく、お打ち合わせを進める前に、「矛盾は全てこちらで受け止めるので、余り気にしないで、想いは全て伝えてください」と言います。そうなんです。自己完結の会話では、素直な夢は語れません。お金が足りないかもしれないけど、土地は狭いけど、条件は厳しいかもしれないけど、「こんな家建てたい」全てはそこからです。「リビングは広く」「お掃除は簡単に」「でも守られてる感のこじんまりした空間が好き」でも「吹き抜けもいいかな」こんなところから夢は膨らみます。その一見バラバラな止めどないお話に、核心が隠れているのです。(つづく)

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            | 住まいづくりのヒント | 07:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
            住まいは夢のかたまりだから... 2
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               流行の高機能家電のように住まいを扱うことに、私が抵抗を感じてしまうのは、その扱う時間の長さの違いにあります。家電は飽きれば更新して買い替えれば良い。いや、本来家電ももっと長持ちして長く使うべきなのですが、この国においての家電はなかななかそう言う地位にはなりません。例えば街の電気屋さんがパーツ交換をしてくれて、元通りに修理してくれて使えるような家電にならないものなのかと思うのですが、量販店で新機能を一円でも安く買えれば、「コスパが良い」と喜ばれる時代です。どうも馴染めない。ましてや住まいはそう言うものでは決してないと思うのです。どうかすると、これから50年、100年とあり続ける住まいを、量販店の家電のように扱うのには同意できないのです。例えば、量販店のポイントカードよろしく、交換効率が良いからなどと言うのと同じように、こうすれば補助金がつくとか、金利優遇制度が使えるといったお話は、本来どんな住まいを創るかということとは別次元のお話なのですが、どうも話の優先順位としてそちらが先に来ることには一抹の不安があります。夢を、そういうものとすり替えると、やっぱり消費して飽きてしまう住まいにならないかと思ったりするのです。本来「夢」とは、誰にでも理解しうるような簡単なものから、その人にしか分からない独特の世界まで無限に広がりその多様性は本人以外には計り知れません。そういう「夢」を実現して良いのが住まいなのです。(つづく)

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              | 住まいづくりのヒント | 06:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
              住まいは夢のかたまりだから... 1
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                 「夢のマイホーム」などという脳天気な言葉ももう、随分死語になってしまっているのも知れません。もともとは、「そろそろ家でも」と発願する頃には、ワクワクする高揚感でどんな住まいを創ろうかと心躍らせるのだとは思いますが、昨今の住宅事情をみるにつけ、必ずしもそれが持続して現実化しているとは思えない部分も見え隠れします。所詮は夢のまた夢と、私たちは少しあきらめ癖がついてしまっているのかもしれません。世代も下がって、住まいづくりをする世代が私などよりも年下の方達になってきて、髭親父がついつい説教臭くなってしまうことは慎まなければならないのですが、「住まい」はもっともっと夢の現実化であって良いのだと思います。どんな住まいにしたいですか?とお伺いすると「◯◯の××というのが高機能で便利だと聴いたんですが、先生はどう思われますか?」「…」「△△を使うと補助金が出ると聴いたのですが本当でしょうか?」「…」世知辛い世の中で、必死で夢の住まいを手にするために、あらゆる情報をかき集めて取り組もうと言う一生懸命さは分かるのですが、その前にどんな住まいにしたいか、曖昧ですが、おぼろげながらでも暮らしの風景のようなものが見えてこなければ、少しばかり本質がずれてくるようにも思えてしまうのです。住まいは高機能家電ではありません。もちろん、言いたいことは全てお聴かせいただけることが良き住まいの前提ですが、こういう会話から始ると、髭は少しのらりくらりと会話を試み始めます(つづく)

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                | 住まいづくりのヒント | 09:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
                梅雨を快適にすごせてますか? 5
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                   漸く福岡も、ねっとりとした空気感が出てきました。これから外出の度に、何となくシャワーを浴びたい季節が続きます。湿気と真正面で戦うと言うことが、ごく最近始ったと言うことはお分かりいただけたかもしれません。その対策として、外気を取り入れて通風を即すると言うことが、時には悪循環になって、かえって室内に湿気を呼び込むことになってしまっていると言うことも事実です。とても小さなエネルギーだけで快適に、ここが重要ですが、快適に暮らそうと思うと、発想の転換が必要です。後発の発明品のエアコンを電気ばかりを喰うわるものと位置づけないで、有効に使うべきです。つまり、エアコンが悪いのではなくて、何台も着けなければ効いた間隔にならない住まいの足りない「性能」が悪いのです。方向性を間違わなければ、小さなエアコン一台で、除湿効果も望みながら一定温度を保つ住まいは作れます。色々言って、結局は冬は燃焼系の暖房器具を抱きかかえ、夏は近々に冷やさなければ満足できずエアコンを複数使いまくると言う生活から抜け出すためには、家そのものの性能を揚げることが一番の近道なのです。快適な室内の夏は、もっと高い温度で、湿度の鬱陶しさを感じずに暮らせる環境です。近々に冷やす必要がない。鳥肌が立って、汗もかかないから湿度は関係ないなんて乱暴なものではありません。

                   これは、例えば莫大な資金を投じてリニアモーターカーを力任せに走らせると言うことではなくて、景色の良い遊歩道を整備して、汗のかかないスピードで自転車で移動しようよということなのです。もうそう言う時期ではないでしょうか。梅雨を感じない住まいは、実はすぐそこにあるのです。(おわり)

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                  | 住まいづくりのヒント | 07:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
                  梅雨を快適にすごせてますか? 4
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                     断熱・気密で基本性能を平均的にあげていくと、例えば福岡の場合、年間を通した空調にかかるエネルギー負荷は冷房の方が大きいので、やがて暖房は必要ないけれども、冷房は必要と言う領域に入っていきます。冬の暖房は、日射や生活による内部発熱が助けてくれるので、極端な話、何処までも性能をあげていけば無暖房は可能になってきます。ただ、夏は日射や内部発熱が逆に負荷となるので冷房はなくならないのです。この話は実感に乏しいかもしれません。何せ徒然草の「夏旨」によって、夏の蒸し暑さは通風のみでしのげと言われ続けていたのですから。もちろんスカスカの家ではそうなるのです。昨今の都市型の住宅事情では、隣棟間隔も確保されず、通風もままならず、と言う場所で、自分だけが通風してもご近所はエアコンを使いまくっているのですから、快適な筈はありません。いや、兼好法師も最初から快適などとは最初から言っていないのです。冬の寒さは何とかしのげるけど、夏の暑さは溜まらんと言っているのです。では、夏冬ともに極限まで小さなエネルギーで、快適な暮らしを想像しませんか?それはもう、皆さんの身近で可能なのです。

                     意固地に夏旨を主張しながら、冬はコタツにファンヒーター、九州でです。笑。夏は6畳一間ごとにエアコンを着けて、室外機がぶら下がっていると言う家がまだ余りにも多いのです。野中の一軒家、炉端で暖を取り、夏は打ち水風鈴で暮らすのも情緒があって良いと思います。ただ、そういう温熱の負荷は、結構私たちの身体に負担になっているのです。しかもエネルギーは、莫大に消費している。交通死亡事故で亡くなられる人の数よりも、ヒートショックで亡くなられる人の数の方が多い国。それがこの国なのです。(づつく)

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                    | 住まいづくりのヒント | 07:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
                    梅雨を快適にすごせてますか? 3
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                       こんなに雨がまとまってこないと、後半の集中豪雨などが心配されます。私は山中の土木現場で、2年近くエリアの天気のデータを一つのグラフにつけ込む仕事をしていた事があって、リアルタイムを過去数年のグラフに重ねていくと、多少のずれこそあれ、何処かで平年並みに辻褄が合うと言う事が分かっていきます。自然とは、四季の移ろいとはすごいなとそのとき初めて思いましたが、地球は生き物のように一年の予定をそつなくこなしていきます。例年であれば、福岡は7月15日早朝の追い山をもってほぼ梅雨明けとなる感じですが、未だ梅雨らしくない晴天続きて、今後大雨の被害などが出なければ良いがと思ったりするのです。大自然のダイナミックな活動の前に、私たちは余りにも無力です。兼好法師の時代であれば、確実に諦めるしかなかったこの季節の蒸し暑さも、今ではヒートポンプの原理をもって、一定規模の空気環境は快適なものに整理できるようになってきました。これはあくまで、内外を気密断熱して互いの影響を最小限にした空間に限っての事ではありますが、とても少ないエネルギー消費で、一定の温度、湿度の環境は作れるようになってきました。こと住宅の規模くらいは十分可能な範疇であることは言うまでもありません。むしろ、最近の超高性能では、家電で市販されているエアコンでは規模が大きいと思えるほどの進化を遂げています。まだまだ知られていないこと、そこまでの家が現実に建つと言うことが認識されていないということに尽きると思います。その性能に行き着かないまでも、私たちが日常的に使用している技術の範疇で、もっと住まいは快適になります。「今年は梅雨を忘れていた」というお客様の言葉が、私にはほんとうに忘れられません。(つづく)

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                      | 住まいづくりのヒント | 07:03 | comments(0) | trackbacks(0) |
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