2019.02.08 Friday
NO気密,NO断熱 4
さて、最近はダクト式の集中換気システムも普及して来て、排気側にモーターがついた第3種換気システムから、更に熱交換素子によって効率よく室内空気を新鮮にする第1種換気システムも随分広まってきました。このダクト式集中換気システムですが、換気ルートを想定して設計がなされる訳ですが、あくまでも出口と入り口が定められていて、それ以外からは漏気がないことが前提で設計されています。つまり、そこここで出入りして漏れていては、ルートが計画通りに行かないんです。最近では、シミュレーション計算で熱交換換気システムが断然有利なために、一気にこの熱交換タイプが普及してきていますが、なによりも気密性能を担保しない住まいづくりで換気計画も熱交換もあり得ません。
目先の複雑なメカは採用すると効果が絶大なように感じますが、それは一見地味な「気密」や「断熱」が整っていればこそです。優先順位をしっかり見定めなければ、何をやっているのかわからなくなります。まずは気密性能を担保した上で、計画的に有効な換気を確保し、そのうえで熱交換タイプを検討するという感じだと思います。人間の肺に穴があいていては上手く呼吸が出来なくなるように、住まいも内外がしっかり区別できているから換気計画が出来るのです。「スカスカだから換気は出来ている」という悪い冗談のような言葉を時々発する方がおられますが、外皮の内外で空気が出入りを激しくする同省もない状態と、有効な換気を隅々までめぐらせて、室内空気の鮮度を保つことは全く別次元の事象なのです。前者はショートサーキットと言って熱は奪われる一方ですが、隅々まで空気が入れ替わるのとは無関係なのてす。
JUGEMテーマ:建築
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