原爆の日からお盆を抜けて、本日は、この国が戦争に負けて戦時下から平穏に戻った日てです。政府主催の式典や、各メディアは「終戦記念日」と書いていますが、そのことに何の疑問も感じなくなってきている事と、取り上げられるヴォリウムの小ささに少なからず私は不安を感じます。
年々、戦争経験者の生存率が下がり、具体的な惨事の生き証人の声が聞こえなくなり始めてからのの国の変容ぶりにはほんとうに仰天します。私たちは、子どもの頃から、悲惨な戦争経験を経て、平和憲法である現憲法が制定され、世界に誇る9条を持った国として、恒久平和への思いは揺るぎないものと習って育ちました。事実、現憲法下で平和が続いているのです。
いつしか、臆面もなく憲法改正を掲げる阿呆な首相が誕生し、いつしかメディアも懐柔されて沈黙する中、嘘と隠蔽・改ざんを繰り返す国民を顧みない傍若無人な政治が日常になってしまっています。首相が声高に叫ぶのは「経済優先」ただそのためと叫びながら、実は弱者切り捨てと軍拡、格差社会の拡大ばかりが断行されつづけています。「普通の国」と言いますが、70年以上戦争をせずにここまで来れた希有なこの国を、ほんとうに戦争の出来る「普通」の国にする必要があるのでしょうか。戦争を起こそうとする人間は、自分が痛みを分つとは決して思っていません。現実にひとたび戦争となければ、多くの罪もない人の血が流れ、命が奪われていくのです。かつて戦争を経験したその一般市民の方達は、私たちに「何があっても二度と起こしてはいけないもの」と訴え続けてくれていました。眉唾な政治家よりも真実を語る市民の声を私たちは忘れてはいけないと思います。
近年のこの国の動き、何かおかしいと思いませんか?諦めた時に、戦争は始まります。全体主義に何となく息苦しさを感じる普通の感覚の人が、語り続けなければならないと思います。原爆投下から、お盆を経て今日まで、夏は命の尊さと、平和の大切さ、そしてしばしば牙を剥く政治の恐ろしさを実感する季節だと思います。戦没者の皆様に、黙祷。
JUGEMテーマ:社会の出来事
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