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夏のための断熱について 8

 読み進まれていく中で、少し断熱に関する考え方に変化が生まれてきたかもしれませんね。総じて「冬のための断熱」が、中途半端なために夏に逆効果に働くレベルがあって、現在まだまだごくわずかですが、さらに進化した住まいでは、「夏のためにも大きく貢献してくれる断熱レベル」があるということをご理解いただければうれしいです。

 今、この国の省エネや断熱のレベルは、平均気温が高い南西部に降るほど、断熱は軽微なもので基準を満たすよという基準になっています。この基準は完全な「冬目線」であることに他なりません。まあ、かつては冬の室温がキープできずに冬にお風呂やトイレで倒れる、いわゆるヒートショックを食い止めなければという基準ですから、そういうことになっているのだと思います。凍死はあっても、夏の暑さでは死なないだろうという旧型の牧歌的な基準なのです。ところが、近年なんと宅内で熱中症を起こし、悲しくも命を落とすお年寄りなどが増える今、それではまだまだ性能が足りない。気候の方が年々激化していく中、真剣な「夏対策」が急務となってきているということなのです。

 「ここは暖かいから、断熱はそこまでいらない」ということばを発しているプロがいるとすれば、その時点でもうプロとしては信頼おけないという基準の一つかもしれません。「ここは冷暖房の設が必要だから冬にも、夏にも効くより高い断熱性能が求められます」というのが本来だと思います。快適と省エネを求める上で必須となる断熱を中途半端にした結果、どちらも得られない中途半端な住まいがこの国には蔓延しています。建築物理はイメージでは覆せません。繰り返しますが、まず冬に効く断熱のレベルがあって、そこ止まりでは夏に効きません。性能レベルの数値だけに拘れば、窓の面積を減らすという本末転倒な荒技も出てきますが、こういう事の逆効果として夏に蒸れて逆効果な住まいのレベルというものがあるのです。コストをケチり、日本の基準を意識し、体裁だけの断熱ではここに落ち着かざるを得ない現状をご理解いただきたいと思います。(つづく)

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