建築YA「髭」のCOLUMN

福岡を中心に住まいづくりをする建築YAのコラム
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快適な住まいは人間を堕落させるか…させるわけないじゃん。笑 3
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     日本の住まいは、30年は遅れているとよく言われます。「いや、日本には日本のこれまでの歴史があって…」と反論されます。そうですね。それは確かにそうです。ヨーロッパと日本では根本的に気候が違います。しかし、地域性や歴史を変に語るほど、私は迷走を極めて行くのではないかと心配しています。今でこそそんなことを言う方は減りましたが、よく以前は、「断熱は北国のもの」と言われたものです。私は以前「だんねつ」という「だん」という発音が暖かい「暖」と同じで連想させる言玉(ことたま)のなす仕業だと書きました。断熱は「断つ」ためにする訳で、暖めるためにする訳ではありません。外気の影響を断つ訳ですから、暑さも寒さも断つもので、万国共通室内環境を整えるためには有効な方法論なのです。「昔の人はもっと辛抱して暮らしていた」というのはご先祖様に対しての冒涜ではないでしょうか。彼のご先祖様も、ヒートポンプの原理がまだないなかで、必死に快適な暮らしをしようと進化し続けてきたのです。私たちはその先端にいます。初めてインスブルック大学にパッシブハウスの提唱者ファイスト博士をお訪ねした時、お仲間が地域性や定義する性能に対して質問した際、博士は数々のデータを示されながら、パッシブハウスは世界の何処でも有効であり、南極にも建っている。そもそも研究の発端はルンド大学で博士が恩師と進められた中国大陸での省エネ課題が発端である事を示されました。この事だけでも、「多湿な日本には向かない」などという意見を一掃します。一つの物差しが示してあり、地球上の何処のポイントでもその地域特性を分析しながらパッシブデザインをしていくと言う事は有効だと仰ったのです。

     要は、実際に暮らしてみて、快適であり、元気であり、笑顔であり、幸福であると言う事を実感されれば、後戻りはない訳です。むしろ住まい手は、徐々にそれを実感しています。一番遅れているのはそれを創りだしている私たちかも知れません。(つづく)

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