建築YA「髭」のCOLUMN

福岡を中心に住まいづくりをする建築YAのコラム
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住まいを創るということをもう一度考えたい。4
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     近年私は、住まいを「新築」にのみで考えるだけではなく、あらゆる方法で考えるべきだということをお話しする機会が増えています。人口は減っていく、高齢化で生産力は落ちていく。数の上では既築の住宅が余っているのです。この期に及んでスクラップアンドビルドを繰り返していく道理はないのです。「新築」する正義について書きましたが、悪循環から一歩でも半歩でも抜けていく新築はあるとして、既築の住宅も何とか手直しをして活用していく必要があります。リフォーム、リノベーションと言う言葉が脚光を浴び始めていますが、これまでの発想のそれではいけません。かつての設備住設の更新と模様替え程度のリフォームは、住まいの寿命を延命させる事にはなりませんし、暮らしそのものが快適に改善する訳でもなく、中途半端なリフォームは建物そのものの寿命を縮めてしまう事もあります。環境負荷を考えても、省エネに暮らす術を導入できるリノベをするべきなのです。私は「レトロフィット」と言う言葉を大切に思い、それをひろめたいと思っています。もともとは機械や自動車業界の言葉らしいのですが、既存の古い何かにパーツを付加していく事によって、古いものに新機能が加わり、より良くなると言う意味のようです。ドイツのパッシブハウス研究所ではじめて知った言葉ですが、「リニューアル」とは違い「レトロ」古い者が基準である事が凄く好きです。誤摩化して新しく見せるのではなくて、古き良きものを現代版に仕立て直すと言った感じでしょうか。これからは大いにそれをやっていくべきだと思うのです。既築の住宅をかなりこれで再生し、どうしようもないものから更新していく。一戸一戸は個人のものですが、社会を俯瞰で見た場合、この国にはそういう視点がきっと必要になってくるのです。(つづく)

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