建築YA「髭」のCOLUMN

福岡を中心に住まいづくりをする建築YAのコラム
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住まいも髭も、いまだ発展途上。3
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     お話ししていて感じたのは、やはり私たちの母校の存在の大きさでした。母校はかつて大きな炭鉱町の一地方都市に立地した学び舎で、私が学生だった時代にもまだ、人も文化も吹きだまりのあらゆるものが爛熟している雰囲気が辛うじて残っていました。労働争議も激しかった町には、地元の労働者の同人文学誌が健在でしたし、退廃的な繁華街にはジャズと珈琲と映画がありました。15才で親元を飛び出し、成人した諸先輩にまみれながらそんなすべてを吸収した成れの果て、結局はそれが私なのだという合点がいった瞬間です。時系列的には重なるところはないのですが、おふたりの先輩も驚くほどに同じものに触れられて同じものを内包しておられます。何年ぶりに、何時再開しても、つい昨日まで同じ場所で呼吸していたような感覚になれるのは、きっとそのせいです。

     乱暴な言い方をすれば、普通に仕事して、日々の糧を得て、普通に暮らしているとおそらくそれは必要のないものなのかもしれません。文学も音楽も、人生哲学も論議も、なくても日々淡々と過ぎていきます。そんなものがなくても、もっと器用な生き方の道程は五万とあるのだと思います。ただ、これを内包する私たちにしてみれば、生きる事の愉しさが全く別物なのです。ひとりひとりに、刻々と過ぎていく僅かばかりの与えられた時間を、どう愉しむかと言う意味においては、私自身には、一片のパンよりも実に豊かさを与えてくれる糧なのです。母校がそれらすべてを授けてくれていたという実感を思い知らされる夜でした。

     もし私が出来る事があるとすれば、すべてが効率という物差しに置き換えられる昨今のこの世の中にあって、もう少し愉しむ方法がある事を住まいづくりを通じてお伝えする事かもしれません。同じ目盛りの時間を何処まで豊かなものにしていくかと言う事こそが、等量の時間を豊かに濃厚にしていく方法なのですから。突き詰めれば、目盛りに置き換えられるものはきっと誰にでも置き替えられます。ただ、その内容の濃度や面白みは、他に替わりがありません。発展途上のつたない私の仕事でも、もしそんな事を請うてくれる方がおられるのならば、精一杯仕事をしていきたいと思いました。さて、お三方に感謝しながら、又これから精進の日々です。(おわり)

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