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手描きのスケッチ
 時間をかけて構築してきたものが、具現化して行く喜びは、実際にその首謀者である私のような立場の人間にしか味わえない。何故ならば、少しずつその姿を露にして行く空間が目の前に広がって行く姿を実は私だけが一度体験しているからだ。それは私の中で産まれ、私の中で像を結び、この世に具現化することを待ち望んでいるイメージである。寸分狂いなく、全てが完璧であればそれは巨匠の域に達するだろうが、勿論私にその技量はない。人間の頭度というものはすこぶる都合よく出来ているから、時折そのアイデアの中に異次元空間を含み、具現化して行くか中でその矛盾に悩まされることも少なくない。しかし、キャリアだけはそれ相応に付いてきた。私のアイデアの具現化の第一歩に、ラフに描くペン書きのスケッチがある。お客様と意思疎通する有効なアイテムだが、完成間近の空間と見比べると、そのプロセスが蘇り、自分でも面白かったりする。
 実物と比べながら「あーそっくりだー」とお客様に喜ばれると、シタリ顔でいながらも、今回もあまりトラブルなく、私の脳内のアイデアを具現化出来たとホッとするのである。普段私は夢を見ないほうだが、プランに集中すると良く、映像でその空間のゆめをみる。ウォークスルー映像でその空間を歩き回り、起きてあわててメモることもある。誰よりも先に、その空間を体現することが出来る、実はそこがこの仕事の醍醐味であると言えるのである。(昨日の写真と見比べてみてください)

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| 建築・デザイン | 09:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
K邸工事報告 27 完成間近!!
いよいよ内装が仕上がってきて、床の上を厚く覆っていた養生が一部取り除かれました。週末にワークショップでKご一家と学生ボランティア達とで仕上げた白い壁が、漸くバランスの良いヴォリュームで見えてきます。今回2階の床は厚さ3cmほどの無垢の杉板です。この床板もステインで染色しオイルで仕上げて行きます。一般的に、ウレタンなどのトップコートが施してある既成建材の床板は、足の脂を拒絶してベタついてしまいますが、無垢の木は素足にさらっとしていて気持ちよく、ベタつかないのが特徴です。板自体が持っている温度も、冬冷やっとせず、又夏ひんやりしてくれる良い点があります。手入れが大変と、これまで敬遠されがちだった無垢の木も、良い点悪い点、その特調を良く分かって使えば、人に優しい素材と言えます。まもなく見学会、急ピッチに仕上げられて行きます。

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| 住まいづくり報告 | 20:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
ウォーキングの効用
 悪天候と多忙のときを除いて、往復1時間のウォーキングを励行してもうだいぶんなる。最初は昨年の通勤のパターンよりも随分歩かなくなるので、お腹が出てはと主に健康面を考えてのことだったが、実際に歩いていると効用は他にも沢山ある。若い頃は、歩いていても両耳にイアホーンをつけて、好みの音楽を聴きながら闊歩することが格好良く思えていたが、近頃ではそれもしなくなった。自ら外界の情報を閉ざすようなことはしたくない。考えてみると、若い頃は、随分と忙しない了見で時間を送っていたものだ。近ごろは、光や音や街の空気や、行き交う人々を眺めながら、少し早足で歩く。時にはピンと張った冬の風を覚醒の材料と心地よく感じながら、リズムよく歩く。時には視界に入った街路の花の鮮やかな色を脳裏に焼き付けながら、またある時は遠近感のある喧噪の中にもまぎれている美しい音を楽しみながら。
マラソン選手にランナーズハイと言う境地があると言うが、歩いていても、しばらくするとその微量なものかも知れないが、ただ歩いていることが楽しくなる。リズムよくからだを動かしていることが快感になるのである。体内脂肪が燃えていると言う実感は、えも言われぬ快感であり、実際のダイエット効果以上にメンタルなストレス解消に繋がる。兎角ジムやスイミングスクールに通ったり、形から何がしかの健康対策をしようとする方々が多い昨今、ただ歩けなどと言うと貧乏臭いと言われてしまうかも知れない。しかしこれはやったことがある人しか分からない至福の時なのである。あー歩きたい。このところ急がしくその時間が取れない日も多い。私などからすれば、普段食べている三食に何かを加えて痩せようなどと言う了見が行けない。納豆も今度は品余りがきているのかも知れないが、私にはダイエットにも、ストレス解消にも、誰がなんと言っても歩くことなのである。
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| エッセイ | 06:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
祝7万人突破
 累計アクセス7万人を突破いたしました。これもひとえに日々読んでいただく皆さんのお陰です。肩に力を入れずに、出来うることならずっとこのブログが続けられますように、毎日更新して行きますのでこれからもよろしくお願いいたします。
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| エッセイ | 01:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
給食費未納問題を想う
 給食費の未納問題が取りざたされている。何だか切ない話だが、「学校給食」と言う言葉に昨今の社会問題の交点をみてしまう。格差社会、いじめ、児童虐待、モラルの低下、教育問題,,,。どうだろう。並べただけでも何がしか関係しているようでならない。
 親にとって、子供は、何よりも一番な宝物である筈である。何はともあれ第一にと思って当然だと思うが、中には「最近車を買ったから」と滞納を正当化するなどと言う馬鹿げた話すらあるらしく、給食自体の存続が危ぶまれる自治体もあるという。子供に無銭飲食をさせておいて、平気な顔をしている親に、親の自覚があるとも思えない。しかも暮らしに窮して払えないと言う家庭もないことはないが、かなりの割合が、そのモラルの低落による未払いであると言う。
 先日、都市高速の料金所で、何やらボックスの中の集金人とブツブツ言い合いをしてなかなか発信しない車に出くわした。最近ゲートに「未払い通行は罰せられます」の看板が目立つ。道路のあり方か何かに異を唱えて、ごねて通る輩だったのかも知れない。何かにつけ、こんな光景を見かけるようになった。
 ソクラテスは「悪法も法なり」と言って自らの最後を甘んじて受け入れた。中学かそこらで習ったが、このまま行けば、給食も年金も強制的に税からの支出となり、税が上がり、モラルのない者達を基準にした何とも息苦しい世の中になってしまう。極論過ぎるかも知れないが、世間のルールに歯向かうのならば、自らのルールを世の中のルールとするべく革命を起こせばいい。しかし給食費未納の親達にきっとそんな哲学も志もない。全てが、自分くらい逆らっても、体制は変わらないと言うまさに平和ボケの日本人の代表のような発想だ。国は個人の集まりではないだろうか。そして、子供は未来である。未来に投資出来ないならば、きっとその集団は時間経過とともにダメになって行ってしまうと思う。社会の仕組みが大きく変わりつつある現在、子供をないがしろにし、モラルを教えるべき親が自らこのていたらくでは、先が思いやられると言わざるを得ない。
 子を持つ親の一人として、自戒の念を込めてあの先割れスプーンを思い出してみたりする。
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| 社会・事件 | 08:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
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