一生に一度の買い物だからと、住まいに様々な要素を持ち込み過ぎて、一体どう言う価値観で住まいづくりをするのかということがわからなくなってしまうことがある。例えば、土地にこだわりすぎて上に建てる建物に予算がまったく回らず、なんだかずっと不自由な暮らしをしたり、子供が建物を傷めるからと、期を逸してしまい家族がバラバラになる寸前に過度に大きな住まいを建ててしまったり、よく聞く取り返しがつかない失敗は、端で伺っていても心が痛む。そしてそう言う失敗を実に多く耳にする。
一番大切なことは、どのメンバーでどれくらいの期間、どう言うライフスタイルで何処に暮らすかと言う、住まい手の意志の具現化であるということを、決して忘れてはいけないということである。一生に一度の買い物だからと、ビビっても仕方ないし、軽はずみな判断も危険である。そこに、まず自分たちというリアルな「住まい手」があるということを忘れずに取り組みたいものである。
私たちのもとへ訪れるお客様の中にも、その辺りがわからなくなって迷いに迷って相談に来られる方も少なくない。自分自身のためのあまりに大切な判断だからこそ、冷静になれずに迷うのである。たとえば第三者である我々が、少し視点を変えて冷静な提案をすることで、踏み切られたり延期したりとい言う判断の手がかりにされるのもまた一案かも知れない。
全てがタイミングである。逆に言えば、家族の形態やライフスタイルは時に大きく変化していく。住まい手の意志とは裏腹に大きく舵を切ることもあるから、あまり細かなことにこだわりすぎても仕方がない。一番に肝心なのは、普遍的な基本性能と住まい手の価値観の中でこれまた何が普遍的なものなのかを絞ることではないだろうか。
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