2009.06.30 Tuesday
雨音がうるさい住まいは性能不足。3
JUGEMテーマ:建築
音が漏れるということは、空気も漏れている場合が少なくない。物の振動によって伝わる低い音ば別として、高い音は特に隙間から漏れ聞こえている場合が多いのだ。窓を閉めた時に、プツッと外の音が聞こえなくなると言うことは、ある程度遮断された気密性の良い空間が実現しているということである。性能不足と一刀両断しては気の毒だが、気密性能と言う部分では、窓はやはり閉じたい時はしっかり閉じて、開けた時だけ開放したいと思うのである。 そこここから、空気が行き来してしまえば、断熱性能も落ちてしまう。例えば壁の中の断熱材は、繊維系にしても発砲系にしてもその物質の熱性能が極端に良くて断熱しているのではなくて、絡み合った繊維の隙間や気泡に留まっている空気が断熱してくれていると言って良い。ここに勝手に内外の空気が行き来すれば、性能はグンと落ちる。また、室内空気のことを考えれば、コントロールして換気するためには、出口と入り口を明確にして、新鮮空気の流れを作りたいところだが、例えば風の影響でそこここで出入りされたらこのコントロールができずに換気できないということになるのである。「気密すると風通しが悪くなる」という言い方は、何だか正しく聞こえなくもないが、計画換気とという観点からすれば、全く逆のことなのである。