CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2009 >>
SEO対策
解析
MOBILE
qrcode
ARCHIVES
CATEGORIES
住まいづくり...寸法について。3

 様々な要素が錯綜すればするほど、寸法はミリ単位でシビアになってくる。そのシビアなミリ単位の検討が、逆に言えば暮らしが始まってからの起居動作のいちいちを、制約し、また解放し、快適性とも繋がってくる。例えば、おざなりに、市販の設計例図面集などから一般的な標準仕様ばかりに甘んじていると、この辺りのことが鈍化して、当たり障りはないが何となく感動も何もない空間になってしまうから難しい。基準値からあまりイレギュラーしてもどこが不都合があるかもしれないし、通り一遍でも面白みがない。その狭間で、いつも巻き尺を持ちながら悩み続ける。

 出来上がれば、それは必然にならなければならないが、寸法とは実に細やかな配慮が必要なものである。

 私たちが望むものはいわゆるオートクチュールであるのだが、かといって、家族はその規模も形態も時間とともに千変万化する。その中で、次世代につなげることが出来る汎用性ももくろみながら、リアルな住まい手にしっくりする寸法を探し求める日々が続くのである。

JUGEMテーマ:建築
◆応援よろしくね!!読んだらココをポチッとお願い!!→にほんブログ村 デザインブログへ 
※あなたのPCからのワンクリックが励みです。笑
| 住まいづくりのヒント | 17:32 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいづくり...寸法について。2

 人間は、広さや高さに応じてその空間の印象を形作り、安心したり緊張したりする。例えばマンションのような階高の決まってしまっている空間では仕方ないかもしれないが、木造で構築する住まいにおいては、天井高をおしなべて統一する必要はない。無理にパラバラにすると言うことではなくて、T.P.O.に合わせて変化を付けることは大切である。一般的に、ベッドルームの天井はそれほど高くせず少し落ち着いた比率で低めの方が安眠のための最適空間だし、家族が集うリビングは広がりのある吹き抜け空間も良いかもしれない。木構造の場合は、軸組の組み方も含めて、構造と意匠の両面からデザインを施せば、この辺りの自由度は広がり、変化に富んだ空間構成となり飽きのこない住まいとなることができると言える。折角の木造空間で、均一の高さのマンションのような空間はもったいないとも言える。その辺りが、木造の醍醐味であり、また面白さでもあると言えるのてある。(つづく)

JUGEMテーマ:建築

◆応援よろしくね!!読んだらココをポチッとお願い!!→にほんブログ村 デザインブログへ 
※あなたのPCからのワンクリックが励みです。笑
| 住まいづくりのヒント | 13:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいづくり...寸法について。1
 私たちは日常の中で、ミリ単位でその寸法を感じ暮らしている訳ではないから、普段の動作の中でそれほどシビアな寸法を感じることはないかもしれない。しかし、この身体に備わったセンサーと言うものは、想像を遥かに超える正確さで私たちの暮らしを支えているから、そう言う意味ではおざなりにはできない。
 木造住宅の場合、材料の効率や架構の組み立ての都合上、91センチとか1メートルと言った寸法単位(モジュール)を使うが、こればかりに頼って構築していくと、ヒューマンな感覚では不都合も起きてくる。私は動線の使用頻度に応じて、この辺りの寸法をいくつか使い分けることにしているし、例えば5、6センチくらいの心使いが、その空間の質をぐっとあげてくれることがよくあるのである。逆に言えば、あと数センチなのにと言うことも、配慮がなければ起きかねない。住まい手が、「普通なんだけど、何となくイイ!」などという評価は、そう言うちょっとした配慮に他ならないのである。(つづく)
JUGEMテーマ:建築 
◆応援よろしくね!!読んだらココをポチッとお願い!!→にほんブログ村 デザインブログへ 
※あなたのPCからのワンクリックが励みです。笑
| 住まいづくりのヒント | 06:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいの個性...。3

 きっとその住まいが放つ、固有のもの、個性と言うものがあるとしたら、それは住まい手の暮らしのいちいちがそれぞれ違うように、個性的な雰囲気を自然に醸し出すのだと思う。そして、それをリアルな世界に導くものとして、私の思いも入っていくから、それが私の仕事の統一感として、薄いヴェールのようにかかっているのではないかと思う。 

 景観になじみ、できるだけ目立たないようにと思うのだが、誰彼なくあれはあなたの仕事では?とか、前を通るとすぐわかりましたと言うお言葉をいただくし、やはりリビングはいつものこれですよね。などと見学会で言っていただくと、ほっと安堵する気持ちと、ワンパターンに陥っていないか、住まい手の個性を消して主張しすぎていないかと言う心配が錯綜する。いずれにしても、私が造る住まいたちは、住まい手たちの創造物であると同時に私の創造物であり、息の合った作業の積み重ねで生み出されたものだと言えるものである。住まい手と私の想像が、足し算ではなく、かけ算になることをいつも切望して仕事をしている。なかなかそうはうまくいかないが…。

 ◆応援よろしくね!!読んだらココをポチッとお願い!!→にほんブログ村 デザインブログへ 
※あなたのPCからのワンクリックが励みです。笑
| 住まいづくりのヒント | 17:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいの個性...。2

 では、その住まいづくりに私が関わった痕跡はと言えば、これもまたひとつひとつが全く違うものであるにもかかわらず、一種の空気感のようなものが共通され、俯瞰で見るとやはりひとつのグループとして感じられる不思議がある。もちろん最近では、私の住まいづくりの前例を見てはお話をいただく仕事も多いから、そう言う傾向にあるのかもしれないけれども、なるべく黒子に回りたいと思いながら進めていても私の色と言うものが残るから、責任重大である。

 住まい手の日常をかたちにし、あるいはこうありたいと言う理想に少しずつでも近づくように、リアルな暮らしに少し希望的なエッセンスをまぶして私たちはプランをする。そんな中で、住まい手の個性がその住まいのいろ、かたち素材になってくる。それを具現化する住まい手の水先案内人としての私がそこにあるとしたら、私は住まい手の暮らしに多分建ててからもずっと関わっているのだ。そう感じると、かつての仕事もいとおしく、やはりメンテナンスまで関われることが理想だと思ったりするのである。(つづく)

◆応援よろしくね!!読んだらココをポチッとお願い!!→にほんブログ村 デザインブログへ 
※あなたのPCからのワンクリックが励みです。笑
| 住まいづくりのヒント | 10:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
| 1/20PAGES | >>