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設計事務所にたのんでいいの? 3

 個性と個性のぶつかり合いが、化学変化して新しいものを産み出すようなところが住まいづくりにはあって、住まい手の純粋な希望と、私たちの経験値と、また様々な外的要因とが織り交ぜられながら、その土地にその住まい手特有の個性豊かな住まいが出来上がる。住まい手が完璧なビジョンを持って、プランまで頭の中で浮かべることが出来ているのならば、私たちの存在はいらないし、また私たちが不特定多数を見据えて汎用性の平均値で発想すれば、住まい手の存在も必要ない。しかし、面白い住まいづくりはまさにその両者が膝つきあわして、ああでもないこうでもないと言い合っているところから、想像だにしないものが生まれてきたりするのである。私が手がけさせていただいた住まいを見ても、ひとつとして同じものはなく、また、リアルには不可能だが写真などで並べてみるとどことなく共通点があるようにも思えるのは、住まい手の個性と、私の経験値や私の提案という共通性に他ならず、それが化学反応を起こして一棟一棟が全く別のものになっていると言って良いのかもしれないのである。

 設計事務所と住まいづくりをしたほうが良いかどうかと言う判断は、まさに住まい手に委ねられるが、私たちは対峙するのではなくて、ともにゴールに向かって走る伴走者のような存在でいたいと思う。そして何もない更地から、暮らしが始まってからの長きおつきあいまでもを精一杯をともに楽しむ存在でありたいと思っているのである。
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| 住まいづくりのヒント | 20:22 | comments(0) | trackbacks(0) |
設計事務所にたのんでいいの? 2

 なんだか高くつきそうだし、わがままをされそうだし、こちらが気を使わないといけなそうで…。確かにそんな部分もなくはない。私が見ても、私を含めてご同業には変人?が多いし、ともするとまとめるどころかトラブルメーカーにもなりかねないユニークさは、良識のある住まい手には少々手が出せない存在と言えるかもしれない。しかしではなぜ私たちのような存在がいるかと言えば、設計士との住まいづくりが何よりも楽しいと言ってくださるお客様がいて、それが人伝えに伝わって次の仕事に結びついているからにほかならず、ありがたい事にもどうにかこうにか生きているのも、そう言う方達のおかげだと思わないではいられない。誤解を恐れずに言えば、住まい手もまたわがままである。そのわがままをじっくりと聞きながら、咀嚼して具体的なかたちにしていくと言う作業は、住まい手の個性にも負けない行使しないまでも豊かな個性を持ち合わせていないと太刀打ちできないものなのかもしれない。若い子に、建築屋の素養は何かと聞かれると、「体力と胆力その上に成り立っている知力かな…」などと嘯く事も少なくないが、巨匠と言われる大先生はいざ知らず、街の建築屋は、案外忍ぶのひと文字で、真摯に取り組んでいると言って良いのかもしれない。

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| 住まいづくりのヒント | 17:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
設計事務所にたのんていいの? 1

 設計事務所に住まいづくりを頼むと言うと、なんだか敷居が高くてなじまないと言われる方も少なくない。それは小難しい顔をして「建築」について語る髭親父よりは()さらっとしたイケメン営業マンのハウスメーカーのほうが魅力的なのかもしれない。材料の特性を述べるよりも、視覚的にスタイルブックのワンシーンを見せられたほうが夢は広がると言うものである。たしかに、私がその立場に立ってもそう思うと思うから致し方ない事だが、住まいづくりと言うものを少し深く掘り下げると、それはそれはもっとドロドロとしたものであり、サンドバッグのような立場にたたされる設計士は、少々強面(笑)でないとやってられないと言う部分もあるのである。日常から、夢うつつに描いたものは過ぎ去り、本当の暮らしが始まった時にカオスのように残ってしまった残骸としての住宅と住宅ローンではあまりにも寂しすぎる。様々な問題に果敢に挑戦しながらも、どこかに将来見つけると楽しい宝物をそこここにポーカーフェイスで埋め込んでいくような作業が、淡々とできるタフさがいる。表層の華やかさをぱっと具現化して、さっといなくなる事は誰でもできる。時間スパンの長い住まいづくりにおいて、そこで終わらさないのが、あるいは設計事務所の真骨頂かもしれないのである。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
いい窓から景色をみよう。3

 襖・障子の解き放たれた時の開放感は、およそ内外を区切って、熱を逃げないように、また入ってこないようにと発想する「窓」とは全くの別物である。その開閉方式だけが、アルミのサッシまで脈々と流れて、今も日本人の絶対多数の方が普通だと思っている。両開きのいわゆるフランス窓よりも、子供に窓を描けと言えばおそらく引き違いの窓を描くのではないだろうか。その利点も多くあるが、開放感があると言うのは別の窓と比較してもそれほどでもないし、出入り口としては片開きのドアとさほど開口面積も変わらない。なのにそう思えるのは単に長い習慣の継続の結果である。よく自動車のドアも引き戸にならなかったと思っていたら、最近はスライドドアが多用される。しかしあれは窓で言えばヘーベシーベと言って、一旦外にせり出してスライドするから引き戸とは違う気密性能を保てている窓と言える。

 しっかりと閉じられて、熱も音も外部と遮断できた性能の良い窓の窓辺にすわって、ゆっくりと珈琲でも飲みながら音もなく降る雪景色を眺めているなどと言う光景は、ちょっと贅沢すぎるかもしれない。しかし、窓には、ガラスの向こうをそう言う世界に見せてくれる可能性を秘められている。ちょっと贅沢に、窓の事を考えたいものである。

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| 住まいづくりのヒント | 20:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
いい窓から景色をみよう。2

 ひとえに窓と言っても、外の景色を楽しむもの、光をとりいれるもの、風を通し、温度調節をするものなどと様々な用途があると言って良い。日本のかつての住まいは外部と一体であって、そもそも建具で仕切ると言う発想に乏しかったから、引きちがいの掃出しと言うとにかく何でもござれの窓を好む方もまだまだ少なくない。私の作る者を見て「なんで引き違いでないの?」と問われれば、私は反射的に「なんで引き違いなの?」と聞いたりするが、回答はいつも曖昧なものである。「だって広く開くじゃん」といわれても、実際は面積の50%で解放率から言えば、フランス窓などが一番効率が良い。「出入りできる」と言われればそれはドアタイプも一緒である。こう言う問答をしていると「うーん、なんとなく」と言われてしまう。そうである。習慣なのだ。どんなに欧米スタイルの外観の住まいにでも、何となく引き違いの窓がついている。少しデザインに違和感を感じながら、真剣に考えた事ないんだろうななどと思うとどうやって今後の日本の住まいを考えるかはなかなか難しいものである。考えてみるともう何十年も、私は自分の仕事で引違いのアルミの窓を使った事がない。何となくではなく、使う理由が見当たらないからだ。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 17:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
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