きっと、被災者の方たちにも、様々なお立場の方たちがいて、すぐさまどんな者でも良いからとにかく仮設住宅に入りたいと言う方と、逆に孤独になりたくないと言う方もおられると思う。そう言う意味では是非とも、杓子定規ではなく個々の方たちの希望を十分に配慮した取り計らいがなされることを祈らないではいられない。現地の仮設と言う意味だけではなく、各地方の公営住宅などをベースに、被災者の方たちを受け入れる体制も整えていくべきなりのかもしれない。先日九州でも受け入れを表明している自治体が出る中、なかなか希望者が現れないと言う記事が載っていた。確かに東北の方たちに取って、九州は遠い見知らぬ土地である。ここは是非、架け橋になれる親類縁者が呼びかけて、同じ国内の遠慮のいらない地域だからと声かけなければならないのかもしれない。私も関東以東の知人とお話をする時には、ことあるごとに、もし九州に来られるならと、知っている空き家のお話など、変な世話を焼いてみたり、老婆心ながら声をかけたりしているのである。少しでも出来ることはしていきたい。そして、大前提として、いつもの自分の役割も、きちんと果たして仕事をしていかなければならないのである。JUGEMテーマ:建築
私に出来ることは、住まいづくりである。ご家族の話をよくよく聞きながら、そのご家族にぴったりの住まいをあつらえることである。
仮設住宅もままならない人たちに、私に何が出来るかと言う思いがつのる。そんな中で、先日来、所属するパッシブハウスジャパンの森理事長と、危難施設内で使うための木造ブースのアイデアを練っていた。大空間の中に、数人の家族のプライバシーが守られるボックスを設置すると言うプランだ。3万棟の仮設住宅建設は、確かに数字上はそうなるのかもしれない。しかし、二次避難にしても寒冷地でどの程度のプレファブが建つのかその性能に関しては疑問が残る。第一プレファブは大半が後々はゴミだ。二次避難としては、今少し出来つつあるコミュニティーを引き継ぎ、家族間のプライバシーの確保に特化すれば、避難所の中を有効に箱割りし、むしろ予算を使うのならば、体育館などに本来ない、浴場やたりなて数のトイレなどを増設してはどうだろうか。まだまだ自立生活が出来るレベルにない方達には、物資も届きやすく、相互の目のある避難所の単位も、否定ばかりではなく少し良い部分もみていく必要があるのかもしれない。本当に家財も家族も一瞬にもぎ取られた方達に取って、ただただ自立生活のみが回答でないようにも思うからである。
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イニシアティブのとれない政治下で秩序をもって難局に向かっている日本国民に、世界各地から賞賛の声が寄せていると言う。さらにはその日本人の中でも、粘り強い、辛抱強いとその気質を語られる東北の人々の表情はテレビの画面越しに見ても、同じ日本人として頭の下がる感じの方が多い。目の前で肉親を津波に流されてしまって行方不明のままだという方が、避難所で淡々とほかの方のお世話をしていたり、テレビのインタビューに朴訥に答えながら、静かな柔らかい態度でことに当たっているのを見ると、一刻も安らぐ時間を過ごしてもらえればと思わないではいられない。諸外国の評価の前段は、非常に恥ずかしいことなのだが、その政治家たちとて私達が推した同じ日本人だから、総合評価で随分と上の方が点を落としているなと言う感覚は免れない。下々の者の端くれとして、上を待っていてはどうにもならないから、なんとかしなければ始まらないと、遠く九州から手をこまねいている。方々の仲間たちとの意見交換で、少しずつ方法論を探っている。きっと日本国民のほとんどが、それぞれの立場で考え、少なからず被災地に手を差し伸べようとしているのだと思う。
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