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住まいと社会の豊かな関係。6
 やがて歴史が、21世紀の初頭にこの国に住んでいた人々は、こう言う住まいを作り暮らしていたと、検証される時が来るかと思うと、少しばかり焦らないではいられない。おおよそ人間というものが、自ら「巣」をつくらなくなってから、今はあまりにも想いのこもらないお仕着せの「巣」が国土を埋めている時代と言わなければならないのかもしれない。
 一棟ずつ、想いを込めたその住まい手のための「巣」にしていくことは、とても小さなことだけれど、実は、何かを変えていく重要な一歩だと私などは思うのである。私的に想いを込めた「巣」は誰にも汎用性があるわけではないけれども、熱狂的なファンをだった一組だけ産みさえすれば、次の世代もメンテナンスを繰り返しながら住み継がれていくのである。日々、その想いで戦い続けるしかないが、両極にある、個人と社会全体の「豊かさ」と言うものは、実はそう言うところでリンクしていると私などは思っているのである。
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| 住まいづくりのヒント | 20:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいと社会の豊かな関係。5
  極めて短い時間スパンで物事を考えると、判断基準に間違いが生じるということは、およそ住まいづくりに限ったことではないのかもしれない。少なくとも、住まいについて考えなければならないのは、50年とか100年という時間スパンなのである。それにしては、あまりにもその時間スパンに耐えうるものがなさ過ぎる。また、住まい手も昔の人のようにメンテナンスをしなくなったのではないだろうか。何事につけても、あまりにも忙しすぎると言うこともあるかもしれない。また、住まいを「買う」という視点でしかとらえないから、不具合があるとすぐクレームとしてビルダーにあげて補償をしてもらうという構図を産み、ビルダーはそのリスクを最終的に住まい手が支払う住まいの価格に担保するという悪循環で、実の伴わないコストがかかっていくということになってしまっている。住まいを「創る」という視点に立てば、材料を吟味し、気の合うパートナーと共に創り、暮らし始めて自分にフィットさせていくという感覚になれば、価格も抑えられ、全てが豊かな方向に向かうのである。(つづく)
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| 住まいづくりのヒント | 11:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいと社会の豊かな関係。4
 日本中の地方都市に大規模なショッピングモールが飛来して、駅前の商店街などが壊滅的に崩壊してしまった。「シャッター通り」などという悲惨な言葉が流行ったが、住宅業界とて他人事ではない。きっと同じようなものてある。テレビコマーシャルしているブランドの量産住宅こそが安心出来るという価値観が、地場工務店を駆逐していくし、また地場工務店もそれに対抗する術を持たない。私は地場工務店が生き延びる道があるとすれば、大手メーカーでは絶対出来ない、その地方のその土地にだけのオリジナルの高性能住宅の想像以外にないと思っている。
 地場の会社にお金が落ちて、その土地でゆっくりでも回転していく仕組みが出来れば、生産力の量ではなくて、質の時代がやっと問われ始めるのである。何よりも、それを育てていくのは消費者の価値観の転換に委ねられているので、発想の転換を図って一人一人が考えていかなければならないことなのである。
 社会がもう少しゆっくり進み、経済が地域に還元するものシフトし始めれば、何となく東京を遠目に見て自分の足下を見ない頼りなげな経済は好転し始めるかもしれないのである。
(つづく)
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| 住まいづくりのヒント | 06:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいと社会の豊かな関係。3
 大きく価値観が変わることは、そうそう簡単にはいかないと思う。しかし、そう言ってばかりでもまた変わらない。戦後のバラック建築を建て続けてきた大手企業の役割をそろそろ終えていただいて、住まいづくりを地場の森、地場の工務店、地場の知恵で一棟一棟丁寧に建てる時代を築いていかなければならないのである。
 そう言う意味でも私は、地場の大工さんで出来る工法の応用で、高性能住宅を建設する方法論の開発に終始してきた。現在建設中の福岡パッシブハウスも、国内一棟目の鎌倉パッシブハウスが2×4の応用だったところから、二棟めの茨城パッシブ、そして福岡と徐々に在来の延長線上で所定の性能を出すことをテーマとしている。地場の企業でストック出来るものを持続的に生産出来るようになれば、それは加速度ばかりに頼らない、経済システムの構築になると思うのである。日本全国が何となく東京の方を向いて、せっせと彼の地の企業にお金を落とすという仕組みから、地場で難解もお金が回転して、その一部が中央へ上がっていくようにしなければならないのである。(つづく)
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| 住まいづくりのヒント | 17:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいと社会の豊かな関係。2
 安普請の家を35年のローンを組んでやっとの想いで建てたところで、その住まいが35年後に良好なコンディションをキープ出来るという補償もなく、どうせ土地しか残らないからとあきらめムードという方も少なくない。しかし、これを続けている限り、この国は個人も社会も豊かにならない。戦後のバラックに始まって、とにかく質よりも量をこなさなければならないという時代とは、根本的に価値観を変えていかなければならないのである。
 とかく国力と言うものをGDPで比較する風潮はこの辺りの価値観には非常に障壁となってしまっている。豊かな社会を築いていくためには、この価値観と離別しなければならない。土建業が消費を牽引するという感覚の政治は、自民党政治の象徴のような過去の遺物だが、それにより甘い汁を吸った人も少なくないから、いつか再びという想いの人も少なくないのかもしれないのである。いつも、省エネやエコを現在の経済システムの上で語ると間違いを起こすと私は言い続けているが、本来経済観念の上位にある筈の「人間の豊かさ」という価値観も実は単純な経済成長というものでは得れない。ヨーロッパの国々などを俯瞰するとそう言うことが少し見えてくるのである。
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| 住まいづくりのヒント | 12:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
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