2011.10.31 Monday
くらしに住まいが貢献する...。3
まあ、悪いよりは良いにこしたことはないが、そう言う意味において写真写りは二の次である。私の仕事は一枚の写真になると、建築グラビアのワンショットに比べれば、すこぶる見劣りがする事が多いが、逆にあのグラビアはそれが命のような気がしてならないし、既に建築ではなく写真家の作品になってしまっているワンショットをみると、空間とは別物だと意識しなければならないのである。
住まい手に撮っての居心地の演出は、些細な事の積み重ねだと長年やっていて思う。普段気づかないような事を、私たちの大脳は敏感に吸い上げ、潜在的な影響を受けながら暮らしているのである。私は人に自分の仕事を語る時に。「だから仕事をしている時は絶対に意地悪になったりしちゃ行けない」仕事だという。学生たちには「君たちの仕事が、夫婦を別れさせたり、子供を非行に走らせることもある」と言ったりする。あくまで住まい手の快適性や、本来の幸福を願わなければ、微にいり細にいりそう言う影響が出かねないのだ。住まい手の暮らしの舞台として、住まい手がくつろぎ、活力を産み、少しでもその暮らしぶりに貢献する住まいでありたいと思うのである。
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