2012.03.31 Saturday
帰巣本能を駆り立てる住まい...。1
35年ものローンを組んで、帰りたくなるような住まいを造れないなどという事があってはいけないよなと思ったりする。ただ、往々にして世の中には、そう言うお話は沢山あって、大半は、住まいづくりの段階でもそれほどの思い入れがない場合が多いのだが、気がつけば古びた何の魅力もない老朽化した家と、まだ当分続くローンだけが残っているなどというお話はまさに悲劇としか言いようがない。
それでは、どうしたら家に帰りたくなるか、その回答は人それぞれ様々であると思う。家族間の複雑な人間関係は別として、「器」としての住まいとはどうあるべきかという事を良く考えてみたい。やはり、住まいは長い時間に晒し、いつまでも住まい手の「巣」として、味方でありつづけるという事が一番大切である。また、名刺がわりと言っては何だが、その住まいに何か住まい手の個性のようなものが反映しなければ嘘である。それにしても昨今の住宅は、あっという間に建ててあっという間に仕上げてしまう。良し悪しは、作る過程で込めた手と時間にあるようにも思える。空きがこず、嘘の無い住まいづくりをする事で、帰巣本能をかき立てる住まいが出来ていくように思うのである。(つづく)
※あなたのPC・スマホからのワンクリックが励みです。笑
←ここも!ここも!