2014.03.31 Monday
髭が住まいを語る...。2
お客様と向き合う時、住まい手がどんな住まいを望んでいるかということよりも、案外住まい手が「どんな暮らしをしたいのか」という視点でお話を進めていく方が焦点がずれてこない。なぜならば住まい手は、自分にとって一番良い住まいというものがどんなものであるかということが想像できていないことがあるからである。住まい手のキャパの範疇でその答えを導きだすと、よく見る郊外の総合住宅展示場の域を超えないで、安直な答えを導きだしてしまうかもしれない。であれば、髭に住まいなど頼まれないのである。どんな暮らしをしたいかがわからないと言われれば、それは私の仕事の域を超える。もしかすると、導きだすために一緒に飲んだり語ったり、遊んだり、はたまた学んだりしなければならないのかもしれないのだが、本来それは個々、個人の問題である。ただ、私は住まいづくりを生業として25年以上経ち、最近ではそんなことすら住まいづくりには重要だと思えてきたりする。暮らしに心情がにじみ出ているような方の住まいはわかりやすく、それが見えない方の住まいはなかなかまとまらない。日々、私の迷走は続くのである。
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