2014.11.30 Sunday
家族という個性...。 2
個性豊かな一個人が家族という単位で何人かまとまって暮らすのですから、そのパターンは無限大。私などは毎回新たな発見と気付きの日々です。もう30年も前の事、とある老夫婦の住まいを創らせていただいた事があります。奥様は「お若いあなたに、尾籠な話しで申し訳ないが...」と前置きをされて私に排便の方法を説明されました。お二人は紙を使わない。毎回寒い日も水で洗うと言われるのです。ここで、トイレの後は紙でしょうなどという常識論はタブーです。今では当たり前になったウォシュレットもまだない頃の話し。私は考え抜いたあげく、便座に座って手の届く範囲に混合栓と壁付けの手洗い器を取り付けました。その時、大変な世界に飛び込んだものだと覚悟のようなものを迫られた感覚を今でもよく覚えています。黒子となり、ご家族の快適なくらしを考えるとき、手段は選びません。何でもありです。如何に柔軟な発想で、家族の有り様を租借し、それを具現化していくかということが私たちの仕事かもしれません。そう言う意味では、この個性と如何に真摯に向かい合うかという事だと思います。
JUGEMテーマ:建築
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