去る2月20日、PHJ(パッシブハウスジャパン)九州支部では年間の勉強会の第2回として「福岡パッシブハウス」の見学会と3年間に渡る実測データの報告会を行いました。「福岡パッシブハウス」は【図解エコハウス】竹内政義・森みわ共著(X-Knowledre刊)でも紹介されている森代表と弊社の共同設計のパッシブハウスで、国内認定3棟目のパッシブハウスです。当日は予定を上回り、30人あまりが現地を訪れました。中にはお問い合わせを頂き、インドネシアからの留学生の方もおられました。オーナーご夫妻もお迎えしてくださる中、続々と見学者が押し寄せ、いささか怯みましたが、その中のお一人が「今暖房は...?」との質問に「今日は暖かいから朝から入っていません」とのオーナーのさりげない一言。皆さんその一言に一斉に二度見状態が感動的でした。当日はたまたま
快晴のあたたかな日でしたが、それでも無暖房は感動ものです。ひとしきり、熱交換型換気システムやドイツ製の木製気密サッシなどを見ていただいて、場所を座学の会場に移しました。福岡パッシブハウスは、折しもあの3.11の前日に起工式を迎えたドラマチックな逸話を沢山持つパッシブハウスです。私と森代表は当日このパッシブハウスのプレカット工場の視察で宮崎を訪れていて津波のサイレンに避難しました。幸い何もありませんでしたが、そのご材料供給が滞ったり大変でした。敷地は城南区の古い住宅街の中あり、既に建て込んでしまっている土地の中で。パッシブデザインとしての窓の向きや、開放的な内部空間の構成はなかなか難しい案件だったのです。後々のパッシブハウスでは開放的な吹き抜けを大きく作り上下温度差の解消などを
見込んでいますが、それも厳しい部分が多々ありました。調査結果は2階にLDKがある事、上下階の吹き抜けが小さい事などを良く表していて、高性能な住まいならではのこの後の課題や、工夫点などの発見もありました。マグイゾベール長屋さんの解説、コンスタンさんのデータ報告の後に、私も建設当時の事を思い出しながら少しお話をさせていただきました。プロ集団の勉強会らしく、かなり細かな質疑も飛び交い、充実した勉強会となりました。3年前に、既に福岡に認定パッシブハウスがあるという事で、九州のお仲間は心強く思ってくださったと思います。勉強会の後は、博多の夜です。
参加者の皆さんと楽しい歓談の時間を持ちました。皆さんやはり刺激になったようで、今後九州支部としてもっと頻度を上げて勉強会をしたいという意見も聞かれました。支部リーダーとして、出来る限りお応えして行きたいと思います。皆さんの熱気が暖房装置となるくらいの性能の住まいが、案外寒いこの九州でも、もっともっと普及して行く事が望まれます。ご協力いただきました関係者の皆様には、心から御礼を申し上げます。これから九州支部も本格始動です。
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