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ドイツ視察2016-8【第20回国際カンファレンス5】
 カンファレンス二日目の夕刻、閉会前の最後には、フランツ・アルト氏、ワイヅッカー博士、そしてファイスト博士の3人によるトークセッション。これからのエネルギー問題、パッシブハウスの行方から、時折ナビゲーターが話題を軌道修正して元に戻すほど、果ては国際政治、単語の中にパナマ文書のことまで取り上げられる多岐にわたる熱いお話が繰り広げられました。森代表に内容をお伺いしましたが、最終的にはあらゆる事おいて今後もっと倫理観が問われていくと言うお話だったようです。なんだか日頃私が鱓の歯軋りのように日日を贈り名がも感じ、語っている事と完全に重なっている内容で感動しました。閉会の時には、このカンファレンスの準備に関わるPHIのスタッフの方達やお世話役の皆さんが、続々とファイスト博士に舞台に上げられ、皆さんに感謝するという博士のスピーチによって二日間のカンファレンスが幕を閉じました。
 アジア担当のカウフマンさんの計らいで、今回も日中韓のアジア圏からの参加者が一堂に集められて交流会が設けられました。昨年同様中国勢は圧巻の200名あまり、中国語が飛び交う会場の中で若干引き気味ではありましたが、これから日本も頑張らなければと心に誓う一時でした。全日程のカンファレンスを終えて、最後のダルムシュタッドの夜は、旧市街の広場沿いのにぎわうレストランでの夕食。代表と3人、そしてカンファレンスでお知り合いになったベルギー在中の商社の青年と5人で楽しい夕食会となりました。
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| 歴史・文化・旅 | 15:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドイツ視察2016-7【第20回国際カンファレンス4からのetc 】
 二日目のカンファレンスの始まりはあの名著「ファクター5」の著者であるワイツゼッカー博士の講演から始まりました。「ファクター5」は持続可能な社会のためにエネルギー効率を5倍向上させる社会への改革と、そのための方法論が書かれた一冊です。以前パッシブハウスジャパンで日本語版を予約購入して一読しましたが、これからの世の中を考え、構築し、将来を推し量る一冊としていつも手元にある本の一つです。この憎い人選に圧倒されてしまいました。カンファレンスでは、こんな著名な方達に生でお会いできるのも醍醐味かもしれませんがセッションが始まり合間を縫って、森代表と私たちは会場からほど近い場所にあるストーブのショールームを訪ねました。ところがです。当日は生憎の土曜日で、午後からはお休みと言う事で張り紙がしてありクローズでした。無駄足だったと落胆しましたがふと、通りの向こうにあるタマネギが目に止まりました。もしやと思いましたが、やはりそうでした。かのオーストリアの画家であり建築家でもあるフンデルトバッサーの手による集合住宅。全く予定にはなかったのですが、ストーブ屋への道のりが無駄にならずに得をした感覚になりました。まさに、宮崎駿が描くファンタジーの世界がリアルになったようなそのファサードは圧巻でした。建築的には通常の構造解釈の骨格にデコラティブなパーツとペイントでそのファサードを構築している部分が若干チープにも見えますが、そこはご愛嬌。見ていて楽しくなるフォルムとカラーは圧巻でした。この建物の居住者が通りすがりに建物を見上げる私たちに向けて、「変わった建物でしょ」と声をかけてきたそうです。ドイツのバウハウスの流れを汲むモダニズムの実践がそこここで小気味良いドイツの中にあって、異彩を放つこの建物もまたとても印象的でした。
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| 歴史・文化・旅 | 21:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドイツ視察2016-6【第20回国際カンファレンス3】
 大ホールでの講演が終わると、各セミナールームへの移動が始まり、セッションごとの発表が行われます。三次元CADからPHPP解析へのソフト利用の講座や、各地のパッシブハウスの実例報告、スーパーマーケット改修のエナフィット案件の発表など様々なテーマのセッションが用意されていました。参加者はそれをスケジュールを見ながらチョイスしていきます。いたるところにフリードリンクのコーナーが設けられ、参加者はランチタイムには会場3カ所に分散した食堂スペースでビュッフェスタイルのランチも自由に取れます。二日間に渡って世界から集まったパッシブハウスに関わる人々が熱気をもってこの施設内で様々な情報交換をする事になります。昨年のライプチッヒにも行かせていただいた御陰で、「去年もいたよねぇー」的なアイコンタクトで久しぶりと挨拶をする事もあります。しばしその雰囲気の中に我が身を置けることは、まさに至福の時間で、自分の非力さと言葉の壁には時々もどかしさがありますが、それでも晴れがましくエネルギーを沢山頂く二日間です。セミナールームを繋ぐホワイエやホールには、選りすぐりのメーカーが各社様々な先進の製品展示をし、それもまた一つ一つが興味深いものです。昨年からあまり変化もないものもあり、また大きく進化したものも見受けられます。総じて言える事は、外皮性能に関してはすでにこのカンファレンスでは語り尽くされたあとで、さてその上でどう換気し、温度を管理し、湿度を管理するか。どれだけワンパッケージに簡素化した設備で、どれだけ小さなエネルギーで快適性を構築していくかと言う事が結集されている感じでした。そう言う意味ではその技術や製品はまだまだ日本にはなく、輸入すれば大変高価なものとなり、夜明け前と言った印象が拭えません。また私たちが大変気に入った言葉が、Passivistということば。ロマンチストとかいう言い方と同じパッシブな人という事なのですが、その真意はこの後ゆっくり日本語で噛み砕いて味わっていきたいと思います。(つづく)
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| 歴史・文化・旅 | 06:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
ドイツ視察2016-5【第20回国際カンファレンス2】
 カンファレンス初日は、昨年のライプチッヒでもそうでしたが、施設内での大ホールで幕があきました。日本のこういうものと少し趣きが違うのは、司会進行と言う感じではなくファイスト博士自らがフリーな感じで舞台に上がり「皆さんおはよう」と言う感じで自然に始まっていくということかもしれません。博士がご挨拶の中で今年のカンファレンスを紹介し、ハッセン州知事、ダルムシュタッド市長、ハッセン商工会議所代表の祝辞のあとに欧州議会議員の方のお話があり、最後に、著名な作家・評論家でもあるフランツ・アルト氏の講演がありました。こうなると自分の語学力のなさが何とも悔しく、同時通訳は英語と中国語のみなので、英語通訳の単語を拾いながら、スクリーンの写真や図表を拾うと言うまるで赤子のような理解力で時間を過ごしました。自分たちの専門分野の事ではあるので、空気感から仰られる事はそうでない方よりはある程度推察がつきます。ただ、その場にいると本当にもっと知りたいと言う渇望が沸いてきます。帰国すれば今度はきっと英語をと思うのは、このときばかりです。なかなか実行には至りませんが。笑。沢山のデータを指し示されながら、過去のデータと未来予測を含めてパッシブハウスの必要性をお話しされている事はもちろんなのですが、フランツ・アルト氏が示したグラフの中の一つが、私の目にぐっと飛び込んできました。そのグラフでは、すでに真っ赤な原発が過去のものとしてしか扱われて2010年には、その領域がなくなっているのです。世界の潮流はすでに原発などと言う経済性もなく、制御が効かずとんでもなく危なっかしい、未来にリスクしか残さない原発はすでに終わった過去のものという感覚なのだと思いました。日本を含めて、いくつかの国が、原発に未だ依存(我が国は実際には依存していませんが)しているなかで、世界の流れはこちらが本流だと言う事を思い知る瞬間でした。後日のセクションでのお話の中でも、しばしばこの原発の話題が重要な問題として取り上げられて、私たちは少し肩身の狭い思いをしながらそのお話を伺っているという感じでした。熊本の震災が起きても、一旦再稼動したものを止めてしまっては、二度と再稼動するチャンスが訪れないと、国民の安全などどこ吹く風で停止させない今の日本は、一体何をやっているのでしょうか。時折分からないセンテンスに狼狽しながらそう言う事が頭を何度もよぎりました。国内にいると、何とか綱渡り的に私たちの日常があり、その綱渡りがこれからも当たり前のように続くと錯覚してしまっている思考停止からなかなか抜け出せませんが、このままでは日本はガラパゴスどころか、常軌を逸したエネルギー政策を銭金のために猛進する鼻つまみ者と化してしまいます。徹底した省エネと環境保全によって、少しでも持続可能な社会を目指すと言う世界共通の流れに背を向ける今の日本の一員として、私は本当にこのグラフ一枚を指し示されただけでも学びがあったと思いました。グラフの赤いゾーンは2050年の予測まで2度と広がる事はありません。理解した人間がもっと声を上げて、国を変えていかなければならないと思わないではいられません。何よりも、福島の現状を見れば、省エネや環境保全をいくら地道にやっても、一瞬にしてその努力が瓦解してしまう原発です。即時停止、廃炉しかないと確信を深めた瞬間でした。大ホールのスケージュールが終わると、各セミナールームでの分野別のセッションが2日間に渡って繰り広げられます。参加者はどのセッションへも参加でき、スケジュールを見ながらはしごすると言った感じです。(つづく)
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| 歴史・文化・旅 | 17:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
【おしらせ】
 予定しておりましたドイツでの全日程を終え、昨日帰国致しました。本日より通常業務となっておりますので、お知らせ致します。ご協力頂きました皆様、ありがとうございました。またご不便を感じられた皆様にはお詫び申し上げます。ドイツダルムシュタッドでのカンファレンスなどの状況はすでに旅行中より書き進めておりますが、追っかけこのブログにてご報告致します。
株式会社SiZE/アーキスタジオ・テン一級建築士事務所 坂本
| - | 22:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
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