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住まいづくりと土地にまつわる話...。1
 日本人の中には土地神話と言うものが何代にも及んで身体に刷り込まれていて、その感覚から抜け出せない人がとても多いです。「土地さえあれば、何とかなる」「土地だけが残りさえすれば」という台詞は良く聞きます。わずか数十坪の自宅を建てる土地に対しても、並々ならぬ執着があって、住まいづくりのコストの大半をつぎ込んで、あとは野となれ山となれと言うお話は本当に少なくない。確かに、立地と言う意味では住まいの重要な要素ではありますが、理解しなければならないのは、土地コストと言うのは住まいづくりのコスト総額の中でも、日々の満足度に一番反映しにくい部分であるということなのです。「不動産」という言葉の響きに、何となく不動の財産、揺らぎのない恒久的な価値を連想される方も少なくないのかもしれないですが、私はよく、「動かしようのない財産」「動け(不)ない財産」だとご説明します。じわじわでも値上がりし、目減りしないと言われますが、その地面の上に住まい手が暮らしている限り、地価は固定資産税に反映されて高額なほど不利なだけで、住まい手にはメリットではないと言うことをふまえて予算取りしていかなければなりません。土地代は、リアルタイムな財産ではないと言えば言い過ぎでしょうか。自分たちがその土地の上からいなくなり、孫子の代に執着もなく売りさばいて初めて価値が出てくるものなのです。
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| 住まいづくりのヒント | 10:54 | comments(0) | trackbacks(0) |
よき事と、よかざる事と....。
 昨夜は、2年前にお仲間と訪れた北イタリアのクリマハウス(イタリア版パッシブ)ワイナリーの手塩にかけた白ワインが遥々届き、一本開封とちょっとした宴となりました。ドイツのインスブルックからバスで陸路雪の残るワイナリーに皆さんでたどり着き、安定した温度の会場で、そのワインを試飲しながら遥かに視界の果てまで続く斜面のぶどう畑を感動して目に焼き付けたのを思い出しながら、ゆったりと楽しんでいましたが、私のつかの間の癒しの時間は、一本の電話でかき消されました。
 普段はなかなか会えないのだけれど、ごく近しい人の余命を知らせる電話でした。私よりもまだ若き命が、今その灯火をゆらゆらと危なげにゆらしながら戦っていると言うのです。絶句し、辛さと悔しさに嗚咽のような言葉とならない声を漏らしたきり、私は一晩沈黙してしまいました。
 最近よく思うのですが、日常には喜怒哀楽、嬉しい事も辛い事も交互にちりばめられでいます。時にはご褒美のように、時には私たちの不出来を試すかのように。私たちが人として生きる基本的なルールは、その様々な事の波間を漂いながら、乗り越えて流れに乗り、どこへ行くとも分からないその船旅を全うしなければならないという事だと私は思っています。そしてその旅のスタートとゴールは、私たち自身では絶対に決められないし、決めてはいけないと言う事が大原則だと思います。私自身、半世紀の齢を過ぎ、残りの方が俄然少ない事は少しずつ認識の中に刻まれて、だからこそ今を出来る限り楽しみたいと日々を送っているのですが、そこにもまだまだ甘えや逃避は存在し、もしも今この瞬間にさあもうすぐゴールだよとチェッカーフラッグを振られたらとても狼狽するんだろうと思います。泣き叫び、まだまだ未練ばかりだと、色んな人にご迷惑をかけるのだと思います。ただ、辛い事にゴールは必ず来ます。私の中の狼狽を、不出来な私にはその瞬間までに取り除く事は叶わないと思いますが、それでも少しでも安心があるように、刻一刻と時を刻みたいと、昨夜の人の闘病の好転を祈らないではいられません。
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| エッセイ | 10:15 | comments(0) | trackbacks(0) |
消費増税が延期だそうだ...。
 昨晩、時の首相はいよいよ夏の選挙前に、最後の切り札の消費増税の延期を決めたと報じられている。茶番政治の最終章と言った印象ですが、皆さんはこれでほっと一息なんて思っているのではないでしょうか。延期ですから選挙をくぐり抜けて、安定多数をとれば上げるだけの事なのです。すでにそう思われている方は、術中にはまってしまっている。隙さえあれば外遊し、世界へ血税をばらまき続け、ア◯ノミクスなどという株価の数字遊びのみの失政で国民の生活は苦しくなるばかりなのに、そもそも増税なんてやって本当に良いのでしょうか。株価株価と声高ですが、企業が潤って喜ぶのは投資や配当に関わる階級の人たちばかり。留保ばかりで個人にはお鉢は回りません。先進国の首脳を伊勢に集めて、「リーマンショックのときと同じ予兆だから経済が危ない」と自らの失政の隠蔽工作に国際政治の場を悪用して失笑を買ったのは皆さんも目撃した事だと思います。各国のデータを見ても、緩やかな安定基調で極端にこのところ財政が悪化しているのは日本だけなのです。各国から否定された財政出動もままならない今、消費税2年延期もお為ごかしに皆さんの事を思ってとまるで飽きれる時の人です。
 さて、住まいづくりにも消費税がかかります。2000万円の住まいにも実に160万円の消費税が上乗せされる。我々の対価も工事コストの割合からはじき出す事が多いから、拮抗しているその高にいつも苦々しく思っているのですが、本当に国民のささやかな夢を国が押しつぶしているとしか言いようがない。改めて感じてほしいのですが、2000万円で160万円持ってかれるのです。私たちは「簡単に消費」されない住まいづくりを目指しています。消費しないのだから、本当は消費税などと言うもの取られたくないというのが本心です。160万あれば、どれだけ仕様にゆとりができるか。どれだけ住まい手に有利か。一円でも無駄のないようにと日々戦っている私たちからすれば、本当に腹立たしいものです。住宅には他に減税があると言われるかもしれません。しかしこれは、複雑な日本の租税の仕組みの中で、「まずは一旦取り上げてからの再分配」に他なりません。手続きを複雑にして減税するくらいなら、最初から取らなければよいのです。何故そうしたいか、一旦取って配る事で、そもそも国民が頑張って生産して生み出した対価が、そもそも国民のお金が、一旦国に召し上げられ、再配分して「もらう」と言うお役所の権限が生まれるからだと思います。
 消費しない家づくりには消費税は適用されない...なんて世の中にはならないのでしょうか。国民の悲鳴をよそに、着々とあざといことを進めていくア◯ノミクスの御大将に、怒り心頭の髭でした。
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| 社会・事件 | 07:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
オバマ大統領の広島訪問から一夜...。
 何だか夕べは寝付きが悪くて、普段はそんな事はないのですが珍しくいつまでも闇の空を見つめていました。昨日は伊勢志摩サミットが閉幕しその足で、オバマ大統領が爆心地広島を訪れたそうです。原爆投下を実行した米国の現職の大統領として初めてだそうですが、その一歩を踏みしめたオバマ大統領に私は一人の人間として敬意を表します。ただ、私はその事自体を論ずる術を持ちません。今ここに書き始めましたが、多分何を書いているのか分からないような稿になるのだと思います。
 テレビで繰り返される平和公園に立つオバマ氏の歴史的な瞬間には多くの方と同じ感動を覚えました。ただ、何とも重苦しい、沈黙せざるを得ない深い悲しみと、やるせなさはいつまでも心の底に溜まり続け、生存されている被爆者のお姿が、オバマ氏と同じカメラアングルの中にあると言う画面がどうにも複雑な思いにかられました。日本はあの場で謝罪を求めず、アメリカも象徴的な核廃絶を訴えると言う場面でした。頭では分かるのですが、投下の瞬間に命を落とされた何万人も方の命。そして今日までずっと被爆に苦しみ続けられた方達の事を思うと、言葉にできないやるせなさばかりが感情を満たし、何とも悲しい想いになるのです。やはり上手く書けません。今回の大統領の広島が、サラリとした奇麗なお話として、単なるリアルな政治の道具として扱われる事のないように切に願うし、こういう悲劇を生み続けた人類の悪しき歴史を止めるマイルストーンに是非してもらいたいと思います。立ち会った、両国の政治家達は、この事を肝に命じてもらいたいのです。
 政治は、ともすると一個人の生命を軽々しく扱います。大量虐殺とも言えるこの原爆投下もその象徴的な出来事です。また、放射能には、原爆由来も原発由来も、色もかたちも違いはありません。戦争だけではなく、政治利用と言う意味で、一個人の生命が蔑ろにされる核を、地球上から根絶したいと思います。オバマ氏を広島にエスコートした時の首相にこそ、この事を分かってほしい。そう思うのです。やはりバラバラです。
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| 社会・事件 | 07:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
住まいを語れば...。6
 このタイトルだとやはり書く事が止まりません。これまで書いてきましたように、住まいづくりを生業としている私にとって、年々加速度的に厳しくなるこの国の社会情勢は、「多くの人に少しでも満足のいく暮らしをして欲しい」という願いとは裏腹に、息苦しさが増すばかりに思えてしまいます。景気浮揚と言っても要は実態社会とかけ離れた大企業を太らせるばかりで、一個人にまではお鉢が回ってこない仕組み。声高に住宅の補助金などと言っても、結局は、一旦一個人から吸い上げた重税を公平な分配などとはほど遠い、企業の論理で進める住宅産業に優先的にこぼれるような仕組みになっているものが多いと言うのが実情です。
 したたかに、一個人が「豊かだ」と思える暮らしぶりを創造しそのための実践を試みるとすると、一見普通に見える社会が、実はとんでもなく自由のない「不自由な社会」へ変貌しつつある事が見え隠れしてきます。幸いな事に、私は一地方都市で細々と設計事務所をしているだけの何の知名度もないかわりに全くの自由人です。言いたい事を言い、好きな仕事をさせていただいていますが、世の中にはそうでない方も沢山います。キナ臭い全体主義がヒタヒタと足下に近づいてくる中で、私は精一杯、その個人個人のための住まいづくりのお手伝いをしたいと思っています。もう過半を過ぎた私の人生の中で、この考え方はきっと最後まで変わらないと思います。一国の豊かさは、一個人の豊かさの積み重ねでしかあり得ない。何処かの裸の王様の上から目線の政治では、決して実現しない事は火を見るより明らかです。だからこそ、一個人がしたたかに、よく考え、愉しみ、「今」の有様の中でも豊かに暮らす知恵と勇気を持ち続けないとこの悪化の一途をたどる社会は変わらないと思います。私の生業はそういうことの水先案内で、作る事と同時に、こうやって語る事も大切な仕事だと思っています。
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| 住まいづくりのヒント | 07:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
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