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冬に思う、住まいづくり。4

 快適な温熱環境のための条件として、その住まいの根本的な温熱性能が一定以上高い事は必須条件と言えます。様々な事を言う人がいますが、それには2020年に始る義務基準では到底足りない。もっと高い性能でないと快適な環境は作れないからです。国を挙げてのゼロエネルギーハウスの推進で、創エネと相殺すればプラスマイナスゼロになると言う発想も、いかにも表面上は正しい判断のように見えるのですが、根底に「ほんとうの快適性能が確保できているか」という部分が抜け落ちてしまうと、いつの間にか迷走してしまいます。なぜならば、性能はそこそこに発電量を過大に設定すれば、性能を余り上げなくともゼロエネルギーハウスの体裁は整うからです。数値の上で誤摩化す住まいは、私たちにほんとうの快適を提供してくれません。もっと言えば、「九州は暖かいからこの程度で…」という断熱レベルではほんとうの快適ではないのです。そう言う住まいを新機軸のように語っても嘘ではないかもしれません、もちろんそれまでに比べれば快適と思えるのだから。ただ、ことはヒートショックで命を奪われかねない住まいのレベルからの脱却です。数段一気に飛び越えて、ハイレベルを望まなければ、実感としてほんとうの快適にはほど遠いと言いたいと思います。

 良く、例えば冬の快適を著すために、「暖かい」ではなくて「寒くない」であるべきだと私などは良く言います。夏は逆に「涼しい」ではなくて「暑くない」がよいのです。経験をしなくてはにわかに理解しにくいのですが、ほんとうの高性能住宅は、冬は皆さんが思うより低い温度で快適に暮らせ、夏は皆さんの思いより遥か高い温度でも、不快に思わず快適に暮らす事が出来るのです。室温と言う見慣れた数字だけでなく、体感温度というひとつの物差しを軸に考えるとそう言う解説が成り立ちます。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:08 | comments(0) | trackbacks(0) |
冬に思う、住まいづくり。3

 最近は、ヒートショックすら絶滅できていない住環境のまま、エコだ省エネだと言うお話の方がスポットを浴びていますが、私はそれは住まいづくりの本末転倒ではないかとさえ思います。我慢の解消、ストレスの根絶が出来ていないで、次の課題をクローズアップする事は混乱と誤解を招きます。私に言わせれば、飢餓を解消しないままにグルメな話しをしているようなもので、結局は根本が理解されずに混在する課題のどちらも中途半端なものに終わりそうで心配なのです。ドイツのパッシブハウスは、超高性能と言う紹介のされ方が大半なのですが、じつは人間が暮らす快適領域について徹底して研究された結果としての基準である事はあまり紹介されせん。数年前、パッシブハウスの創始者であるファイスト博士をインスブルックにお訪ねした時に、そう言う講義を私たちにしてくださいました。そういう根拠づけがある故にヨーロッパではこの基準が広まっているのだと思います。

 無駄をしないこと、謙虚に少々の事は嘉しとして暮らす日本人の感覚は、とても素晴らしい事だと私も思います。誇りたいくらいですが、ヒートショックによる死亡が交通死亡事故よりも多いというストレスの潜在化は、およそ住まいづくりに携わる人間のひとりとして、何とか解消したいと思わないではいられないのです。25年前から進めている弊社の断熱・気密による住まいの高性能化は、快適な暮らしを基本としています。今日では結果的に省エネになるのですがこの優先順位は、今も変わらないのです。快適のない省エネはあり得ないですし、ほんとうの省エネは結果的に確実に快適な筈なのです。でないものがあるとすれば、それはいささか眉唾なものと言わなければなりません。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:49 | comments(0) | trackbacks(0) |
冬に思う、住まいづくり。2

 「我慢」が当り前になってしまっている日々の暮らしは、皆さんに潜在的にストレスを与えています。そのストレスから開放された事がないから、それで当り前だと思っている方もまだ多いのですが、実は世界の潮流からすれば、当り前ではないのです。先日もとあるセミナーで、ヒートショックによると思われる宅内の死亡者の県別の数を目の当たりにしましたが、これが寒冷地に行くほど多いと言う訳ではないことには驚かされました。福岡県も以外に成績が悪く、結構ヒートショックで命を奪われています。全国数で言えば、交通死亡事故の数より多いと言うのは最近良く業界でも紹介されていますが、自動車の安全性が増す事は嬉しい事ですが、それによって住まいのストレスが浮き彫りになってきているデータのひとつと言えるかもしれません。一昔前ならいざ知らず、これから建てようと言う住まいに、我慢を持ち込む事など「やめた方がよい」と私は言い続けているのですが、皆さんストレスがない暮らしを体験された事がないだけに、やれ住まいの大きさだ、仕上げだに予算は割いても、性能に使う事を躊躇われる方が多いのです。現時点で、確実にこのストレスから開放される住まいづくりは可能です。実はここが住まいづくりの原点ではないでしょうか。人類は、二足歩行をし、火を扱い、着衣するようになり、やがて住まいを構築し始めました。その原点は安全と安心の確保ではないでしょうか。安心して雨風をしのぎ、眠りにつける事。焚き火を絶やさず暖を取り、獣から身を守ったように、私たちは一歩進めてこのストレスを解消しなければならないのではないかと思います。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
冬に思う、住まいづくり。1

 11月ももう終わりとなり、何だか気ぜわしい季節になってきましたね。暖かい食べ物がうれしいこの冬の季節に、住まいの断熱のことを考えるのは実感として非常に分かりやすいので、今回は少し根源的なお話が出来ればと思います。原理は夏も同じですが、冬の方がまず分かりやすいと思います。弊社の拠点なる福岡は九州の北部に位置し、全国的に見れば、「九州は温暖地で暖かい」というイメージでひとくくりにされますが、実態はけっこう寒く、私が小学校の頃の木造校舎では、九州と言うひとくくりで暖房はなく、教室の後側のバケツの水は時には氷を張るくらい冬は寒いエリアなんです。もちろん、根雪になるほどは積雪はありませんが、それでも年に何度かは雪も積もります。単純に平均温度にしてしまえば真冬日(0℃以下)はそう多くはありませんが、それなりに厳しい冬があると言えます。まず、役場に行くとアロハ短パンで仕事していて街路にフェニックスが立っているイメージは、沖縄と宮崎辺りのイメージかもしれません。いわゆる日本海型の気候エリアである福岡は、実は別世界と言えます。海から吹く北風は湿気を帯びて、日照率も少ないエリアなのです。ただ、多分にこの「九州は温暖地で暖かい」というイメージ刷り込みが、現実の我慢を増大している地域と言ってもよいかもしれません。私などは母方が関東の多雪地域の出だったために防寒には敏感な家で育ち、宅内ではそれに慣れていたので一歩外に出ると「冬寒いのは当り前」「子どもは風の子」と言われてよくわからないことでずっと辛い思いをしてきました。住まいづくりをはじめた頃、断熱だ気密だと言えばただただ集中攻撃の対象でしたが、その頃からすれば随分皆さんの理解が進んだものです。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
ほんとうの、ホンモノ「エコハウス」への道しるべ 5

 さすがに2020年からは、UA値(外皮平均熱還流率)を提示しないエコハウスはなくなるのではないかと思われますが、これからそれまでは計算根拠のない「エコハウス」も結構平気で出てくるのではないでしょうか。例えばUA値が明示されたとしても、この国では工事ごとの気密性能の担保はなかなかされないのですから、どう言う性能の住まいが造られているか、カタログスペックだけではなくてシミュレーションとほんとうに差はないかの吟味が必要です。挙げ句の果てに、傾向としては電池パネルをたくさん上げて発電し、売買電で収支の辻褄合わせをするものもエコハウスと名乗るのだから、おそらく一般の方には訳が分かりません。 

 皆さんが「エコハウス」に興味を持ち、意識的にそちらに向かう事はよい事だと思います。ただそれが何となく購買力を煽るだけの歪曲がなされて、ほんとうの「ホンモノエコハウス」では必ずしもない事、諸手をあげて喜べない現状にひとりの業界の人間として忸怩たる思いがあります。出来る限り機会があれば、ほんとうのエコハウスの原理を分かりやすくご説明し、ホンモノエコハウスの実現にむけて邁進していきたいと思います。いつの時代も、ホンモノを選ぶためには、知恵が必要です。その知恵を、皆さんと共有して研ぎすましていきたいと思います。ご質疑があれば弊社HPまでお問い合わせください。(おわり)

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| 住まいづくりのヒント | 10:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
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