列島を縦断する台風の猛威が続いています。今年ばかりはもうたまらないと思っている方も少なくないと思います。こんな日は、じっと戸締まりを良くしてあらゆるものを後回し、身の安全を確保して「籠る」しかないのですが、さて、皆さんは籠れていますか?
外の物音が直接宅内にも響き渡り、すきま風も音を立てピューピュー言っている。屋根の雨音は鳴り止まず、窓ガラスが揺さぶられてガタガタ、そんな感じではないでしょうか。実は、日本の住まいは、古来より余りにも開放的に作られていて、閉じると言う事に関しては非常に苦手な作りである事は皆さんにも何となくわかると思います。いくら見掛けは閉じてみても、外のものがどんどん伝わって来て、不安が納まらないという住まいが本当に多いのです。いやいや、サッシも閉めた、戸締まりもした、雨戸も閉めた、と言われるかもしれませんが、厳密に閉じているかと言われれば、はなはだ怪しい状態なのです。開放型の住まいづくりを悪いとは思いません。季節の良い時(近年めっきり少なく感じますが)もありますから、そう言う時は屋外と一体になれる開放感が欲しいものです。そう言う時は「目一杯開放」できて、こんな時は「しっかり閉じれる」住まいが本当は理想だと思うのです。今回はそんなお話から。(つづく)
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