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冬のエアコンがきらいな人へ。1

 いよいよ寒い季節がやってきます。地球温暖化と言えば全体が底上げされて、冬も寒くなくなるのではないかと一見思いますが、どうもそうではないらしい。要はこれまでよりも激しい厳しい気候帯になる感じで、夏の酷暑と合わせるように冬は厳冬がやって来る傾向にあるとも言われます。家の中にいて寒さ対策としては、着衣量を増やしたり暖房したりするのですが、夏の冷房に相まって、冬もエアコンで暖房をするお宅も昔よりは増えてきました。オール電化で経済的なメリットもあるのだと思いますが、夏のエアコン嫌いと同じく、冬もエアコンは悪者扱いされる場合が多い。夏は「なかなか効かないが効けば底冷えしてしまう」と言うもの。これがエアコンに問題があるのではなくて、住まいそのものの性能の不足であることはこれまで何度もここで書いてきました。いわゆる室外の温度を取り込んでしまうレベルの性能では、室内面、つまり壁床天井の温度が空気の温度について来れずに高くて、体感的に快適を得ようと思えば、必要以上に温度を下げなければならず、身体の芯を冷やしてしまい不快だと言うことなのです。エアコンは、エアーコンディショナーの略で、空気そのものの温度をたちどころに整えてくれることに関してはとても有能なマシンです。ところが、必要以上に空気温度を下げなければ涼を得られない環境下で使うから、不快が伴うと言う事になります。高性能の住まいでは、面温度に邪魔されることがないから、もっと高い室温でも満足度が出て来て、サーキュレーター(扇風機の類い)と併用させながら、動かしてあげるとより体感温度が下がり、快適が得られるとご説明しています。つまり住まいの基本的な性能ありきな訳です。

 さて、寒くなってきましたから、今回は冬はどうなのかと言うお話しから。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
はるか遠い道のり。

 昨晩は久しぶりにバスと地下鉄を使って繁華街に出た。北海道から25年来お世話になっている恩のある方が来福連れて、会食のための外出だった。御歳81になられたと言うが何のまだまだ矍鑠とされている。一線は後進に譲られたものの、その語り口調は野望みなぎる感じだ。当時まだ30そこそこだった私が、北海道の高性能住宅の流れに共鳴し、福岡札幌を結構な頻度で行き来した頃、その先にはいつもこの方がおられた。大学の先生や資材関係、ご同業の諸先輩方を惜しみなくご紹介くださり、今の私の北海道ルートはこの方を始め数人の諸先輩の暖かいご支援によって、その後今の今まで継続していると言って良いのである。

 かくして25年の出来事をダイジェストでつまんでも充分な量の宴の肴である。酔いも回りそろそろという時にかの恩人が、何気なく語られた。ご自身の脱サラ起業の瞬間、彼は今の私の歳だったそうである。計算すればそうなることはわかっていたが、改めて言われると私は後頭部を殴打された気分だった。考えてみると自分の事務所の開所30年の祝もこなしたばかりだが、白髪白鬚も増え、何となく老け込みがちな自分がそこにある。御歳81歳の大恩人は、いささか緩んだ私にまたひとつの福音を置いて福岡をあとにされたのだ。今、目の前に横たわる事実として、彼は今の私の歳からあの会社を興し、25年余り育てつづけて今の状態にある。少し終り掛けの感じがしていた自分が、また、始まったばかりのように思えてきた。頑張らねばと心に誓った。

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| エッセイ | 23:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
帰りたくなる住まい 5

 一方、いわゆる建築家先生がやる「どうだ」というオリジナリティーの出し方もなくはありません。尖ったデザインで、唯一無二をアピールして、見る者がひれ伏すようなインパクトを与えるデザインと言うものも、私は否定しません。ただ、それは私の仕事ではないと思ったりします。もしかすると「なんだか」はそこかもしれません。予算を無理して指定の仕上げに身を纏い、キレッキレの比率で窓を穿ち、雑誌グラビアに載るようなものもつくってみたくもなくはないですが、私はそこまでサディスティックにはなれない。むしろ、住まいが出来て、住まい手が「巣」としてそこに暮らし始めてからは、あくまでも住まい手が主人公で、出来るだけ我々の存在を消したいと言う想いの方が強いです。そう言う意味では、私が創りだすものはいつまでもマゾヒスティックに、「◯◯先生に建てていただいた」的な魅力には欠けるかもしれませんが、むしろそこを狙っている訳で、気がつけば住まい手自身が「自分が考えて創り上げた」と思って頂けるようなものが理想だと思っているのです。だから自発的に手入れもし、愛着も日に日に増していくと言うものなのです。

 私はその時間に寄り添うような存在で良いと思っています。何処のお宅に行っても、何だか親戚の叔父さんの一人のような気軽さで、最近こうこうなんだが、改善しようかなどと住まい談議をずっと出来るような、そんな存在であれば良いと思うのです。その為には、昨今この国に蔓延している思考停止から少し脱却して頂く必要があります。コンビニに慣れ好きで、買い物に思慮が欠けていっているのと同じように、住まいづくりにも想いをかけて考えて練ると言うことが希薄になってしまっています。よくよく考えれば、全国区の量産住宅に自分の理想がある筈もないのですが、そこ止まりである理由はそこではないかと思ったりします。

 かくして、帰りたくなる住まいとは、住まい手も深く深く住まいづくりに参加して練りに練ったものであると思います。そのパートナーとしての役割を全うするべく、私はあるのだと日々思うのです。(おわり)

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| 住まいづくりのヒント | 07:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
帰りたくなる住まい 4

 一般の方が、「環境」と言う言葉を耳にすると、どうしても自然任せの大きな地球の環境と言う部分を連想しますが、住まいは皆さんの一番身近な環境のひとつであると言えます。皮膚に一番近い環境のひとつとして、住まいは設えていくべきだと思います。さてそれが、私が常に言っているお仕着せの「どうでしょう?」と言わんばかりの販売型の量産住宅で良いかと言う部分はあると思います。性能はそこそこ上がっては来ていますが、生産性やコストの面から今ひとつ足りません。またやはり「性能の良い単なる箱」というイメージから脱却できていない。そこには皆さんが唯一安らぐ、皆さんの為だけの住まいと言う魅力は持ち合わせていないのかもしれません。

 言わばコンビニ感覚で、出来上がりを先行して見ることが出来て、土地にポンとおいた状態が想像できる量産住宅は何もかも簡単です。まさにコンビニエンス(便利)の極みで、皆さんは今それが主流の住宅業界を目の当たりにしています。しかし、先程来お話ししている唯一無二と言う観点からみると、やはりそれはそれなりなのです。国の基準が甘々な上で、性能を上げようと思えば、やはり特化してそこはこだわった観点で計画しなければやはり性能が足りない住まいになってしまう。大手だから足りているは残念ながら迷信です。最初の方でお話ししましたが、単なる性能の良い箱を土地に置くだけならばそれでもまた成り立ちますが、超高性能の場合は気候風土を読み、何処にどっち向きにと言う個別の推考が不可欠となってきます。つまり、固定した生産側のパターンは通用しないのです。我々のように、一戸一戸手づくりで性能とオリジナリティーを出していく手法が有効なのかも知れません。ご家族のデータをなるべく咀嚼して、間取りや寸法に落とし込んでいく作業は大変煩瑣で、取りかかると不毛の迷路のようですが、そうやってひねり出した間取り、仕様、寸法には「なんだか」魅力を感じて頂けるのかもしれないのです。「なんだか」の褒め言葉の中には、おかけになるコスト以上の手間暇を私たちが埋め込んでいると言う自負があります。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
帰りたくなる住まい 3

 さて、過不足なく設えられる温熱環境と言う意味では、この国では「快適」と言う状態を実感している人が非常に少ないことから(つまり実現できている住まいがとても少ない)まだまだその部分が当り前になっていません。本当は、人間が暮らす住まいとしては基礎中の基礎なのですが、今、温熱性能はやっと物差しとしての数値化が普及し始めて改善のスタートが切られたばかりと言うところなのです。声高にその数値を喧伝して、高性能を謳うのは良いのですが、長年この仕事をしている我々からすれば、それだけでもいけないことを充分に皆さんにお知らせしなければ、また間違った方向に進んでしまいそうで、老婆心ながら素直に迎合できない部分も少なからずあります。暑い寒いの感覚から解き放たれて、ストレスがなくなることは多くの日本人がまだあまり実感できていない「快適」です。それを技術的に創り出すことは、充分可能になってきました。そしてそういう住まいを創ることが、消費エネルギーの削減にも繋がり環境負荷も減るわけですから、そうしない理由はもうないのです。とてつもなく大事なことですが、それとて帰巣本能をかき立てる住まいの為の一要素であるとここでは行っておきたいと思います。

 その上で、どんな住まいにするか。これが大切なのです。この答えは10人の住まい手には10の答えがあると思います。簡単なことではありません。まさに私たちはこの部分を住まい手とともに深く考えることを仕事としているのだと思います。住まい手が「なんだか…」と褒めてくれて、唯一無二の自分の「巣」だと認識してくれるための要素を探っているのだと思います。(つづく)

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| 住まいづくりのヒント | 07:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
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